貧しい砂漠の遊牧民の子として生まれ、80年代から90年代にかけて世界的トップモデルとして活躍したワリス・ディリー。その半生を映画化した『デザート・フラワー』の試写会が12月16日に新宿武蔵野館で開かれ、トップモデルの冨永愛がトークショーを行った。
『デザート・フラワー』作品紹介
[動画]『デザート・フラワー』予告編
冨永は映画について「ただのサクセスストーリーではない。題材になっているのが女性性器の割礼なのですが、あまりにショックで、心にドーンとくるものがありました」と語った。
現在、発展途上国の妊産婦や乳児を支援するNGO団体ジョイセフの活動に関わっている冨永。先日はザンビアに行ってきたという彼女は、貧困や伝統、宗教的意識などにとらわれた女性の過酷な現状に触れてから、「旦那がノーと言えば、クリニックにもいけない問題もある」と説明。「日本はとっても安全だし、不景気といっても、とても豊かだと思います。本当に私たちは幸せですよ。(映画を見たら)目からウロコが100枚くらい落ちますね」と話していた。
また「モデルっていうのはアスリートと同じで寿命が短い。25、26歳までです」と、モデル業の大変さについても語った冨永。時には人生について悩むことがあると明かしながらも「でも、明日を考えずに、今日いただいたお仕事を全力でこなしていくとチャンスってめぐってくるんですよね」と自身の体験を踏まえたコメントをしていた。
さらに、成功の秘訣について聞かれると「運とタイミングと努力ですね」と断言してから、「すっごいきれい事に聞こえますけど、自分を甘やかすことが嫌い。いつも厳しくいようと思っていて、常に『まだできる、まだできる』って思っています」と説明。司会から「へこたれたり負けたりすることは?」と聞かれると「ないですね。実際に負けたとしても、気分が負けてないので、負けたことにならないんですよ」と、負けん気の強さをのぞかせた。
モデルは体力勝負の仕事だとも語った冨永は、日頃の食生活について「和食が大好きでいつも和食を食べているので、それがエネルギー源なんじゃないかな。お米と納豆と味噌汁と焼き魚、梅干しも忘れずに」と明かしてから「日本人は日本食を食べる胃になっているので、それが一番元気になるんですよ」と笑顔を浮かべていた。
この日はマーク・ジェイコブスの紫色のドレスを纏っていた冨永。そのスレンダーな体型を見た司会が、「胸、小さいんですけど」と直球を投げかけると冨永は「ひど〜い!」と苦笑い。さらに司会が「モデルさんは、(胸を)置いて来ちゃうんですか?」とモデルには微乳が多いことについて触れると、冨永は「そうなんです。フィッティングとかすると置いて来ちゃうんです(笑)」とジョークで応じ、客席の笑いを誘っていた。
『デザート・フラワー』は12月25日より新宿武蔵野館ほかにて全国順次公開される。
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