2010年もムビコレでは、映画にまつわる様々なニュースを報じてきました。そのなかから編集部が、ヒットの数字や業界の流れを踏まえながら、重大ニュースを独自にチョイス。2010年を代表する10本を選んでみました。【後編】となる今回は、第5位〜第1位を発表します(前編はこちら)。
【第5位】……キャスリン・ビグローが女性監督として初のアカデミー賞監督賞に!
3月に開催された第82回アカデミー賞で、『ハート・ロッカー』のキャスリン・ビグローが女性監督として初の監督賞を受賞した。同作はほかにも作品賞、脚本賞、編集賞、録音賞、音響編集賞にも輝き、合計6部門で受賞するなど今年の最多受賞作となった。
今回のアカデミー賞では、『アバター』のジェームズ・キャメロンとビグローの両監督が元夫婦だったこともあって、『アバター』と『ハート・ロッカー』の対決にも注目が集まっていた。アカデミー賞の前哨戦ともいわれるゴールデングローブ賞では『アバター』がドラマ部門の作品賞と監督賞の2冠に輝く一方で、『ハート・ロッカー』は無冠に終わっていたが、アカデミー賞では見事逆転。なお、『アバター』は撮影賞、美術賞、視覚効果賞の3冠に終わっている。
・『ハート・ロッカー』キャスリン・ビグローが女性初のアカデミー賞監督賞を受賞!
・アカデミー賞最多ノミネートで『アバター』キャメロン監督と元妻の対決に注目
【第4位】……日本嫌いは嘘? ジュリア・ロバーツが初来日
過去に1度も来日していなかったことから「日本嫌い」と目されていたジュリア・ロバーツが8月に初来日。主演作『食べて、祈って、恋をして』のプロモーションでの来日で、本当に来日するのか、この目で見るまでは半信半疑だった記者も少なからずいたようだ。
来日時は記者会見でも終始ご機嫌で笑顔を振りまいていた。レッドカーペットではファンとの握手やサインにも気軽に応じるなど、これまでのイメージを払拭。日本語で「コンニチワ」と挨拶し、黄色い歓声を浴びていた。
・[動画]『食べて、祈って、恋をして』ジャパンプレミア
・[動画]『食べて、祈って、恋をして』記者会見
【第3位】……東京国際映画祭で中台問題が勃発! ビビアン・スーの目に涙
10月に開催された第23回東京国際映画祭のオープニングを飾るグリーンカーペット・セレモニーで、中国代表団のクレームを受け、ビビアン・スーをはじめとする台湾映画のキャスト・スタッフが登場できなくなるトラブルが発生した。トラブルの原因は、セレモニー開始直前になって、1つの中国を標榜する中国代表団から、国名を「台湾」ではなく「中国台湾」と表記するようにクレームが入ったこと。政治の場ではなく、文化の祭典の場での突然のクレームに結論は出ず、ビビアンらは時間切れでカーペット上を歩くことができなくなった。
翌日に開かれた「台湾電影ルネッサンス2010─美麗新世代」の記者会見では、登壇したビビアンは、準備していたにも関わらずセレモニーに参加できなかった前日のトラブルを振り返り、悔し涙を浮かべる場面も見られた。2011年の東京国際映画祭では、この問題がどう解決されるのかにも注目だ。
・中国と台湾でトラブル、東京国際映画祭開幕式にビビアン・スーらが登場せず!
・ビビアン・スー、中国の干渉で映画祭グリーンカーペットに参加できず悔し涙
【第2位】……映画界もAKB48が席巻! イベントに引く手あまた
プロモーションのためにしばしばタレントを起用する映画界。古くは叶姉妹。昨年辺りまでは山本モナや西川史子らが引っ張りだこだったが、2人が相次いで結婚。露出が減った2010年に、もっとも存在感を発揮したのがAKB48だ。
今年は『トイ・ストーリー3』の監督らによる来日イベントにスペシャルゲストとして駆けつけ、『告白』では劇中で中学生が見るミュージックビデオとしてAKB48の「RIVER」が使われていることからイベントに駆けつけた。パニック映画『TSUNAMI−ツナミ−』では日本語吹替版主題歌にAKB48の「あなたがいてくれたから」が選ばれイベントを行ったほか、止まるところを知らない大人気に引っかけ、『アンストッパブル』のイベントにも登場するなど大活躍の1年だった。2011年1月22日からはAKB48の素顔に迫るドキュメンタリー映画 『DOCUMENTARY of AKB48 to be continued』が公開となるなど、2011年も引き続き大活躍をしていきそうだ。
・AKB48の高橋みなみ、津波の恐怖を目の当たりにして「なめてました」と反省
・[動画]『トイ・ストーリー3』来日イベント/AKB48ほか
【第1位】……『アバター』が記録的大ヒット! 国内でも3D映画が上位を独占
編集部が選んだ第1位は、アメリカと全世界で史上最高の興行記録を打ち立てた『アバター』の大ヒット。ジェームズ・キャメロン監督自身が『タイタニック』で1997年に打ち立てた全米歴代1位の興収6億ドル(510億円/1ドル85円で計算)を超える、興収7億6050万ドル(646億円)を記録。全米歴代1位に躍り出ると、全世界の興収でも、『タイタニック』の持つ18億4320万ドル(1566億円)を大きく引き離す27億7955万ドル(2362億円)という驚異的な数字を叩き出した。
日本でも興収155億円を記録し、2010年のNO.1ヒットとなった。この『アバター』の世界的大ヒットが、日本においても3D対応スクリーンの急速な普及を促し、さらに家電市場においても3D化の流れを生み出したといって過言ではない。
ちなみに大ヒット作は放っておかれるはずもなく、20世紀フォックスは『アバター2』『アバター3』の製作を正式に発表。『アバター2』が2014年12月、『アバター3』が2015年12月の公開予定となっている。
・『アバター2』『アバター3』の製作が正式決定! 公開は2014年と2015年
・[動画]動画で楽しむ『アバター』の世界
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