周防正行監督と草刈民代夫妻が『Shall we ダンス?』(96年)以来、15年ぶりにタッグを組んだ『ダンシング・チャップリン』。この映画の完成披露試写会が3月2日にル テアトル銀座にて行われ、周防と草刈の2人が舞台挨拶に登壇した。
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冒頭の挨拶で周防は、試写会場に足を運んでくれたことにお礼を述べると、「結構、緊張しています。完成披露試写会って『Shall we ダンス?』以来。前作『それでもボクはやってない』では完成披露試写会をやってないので」とコメント。草刈は「“ラストダンス”とポスターにも書いてありますが、最後の作品(バレエ)がこのように映像に残って、本当に嬉しく思います」と語っていた。
話に出たように、草刈にとってこの映画での踊りはバレリーナとしてのラストダンス。だが、撮影の2か月後には初舞台も待ち受けていたため、「終わったらセリフを覚えなくちゃとか、やらなくてはいけないことの方が頭にあって、これが最後なんだっていう感慨に浸ったりできなかった」。それでも、「最後に映像に収めることができて良かったと思うのは、ケガをしても今回だけ踊れれば大丈夫ということで、逆に気が楽になり、思いっきり踊れた」と、ラストダンスを終えた心境を告白していた。
また周防夫妻は、3月9日に結婚15周年を迎えることもあり、この日は周防から草刈に桃の花束がプレゼントされる場面も。周防の「15周年で、区切りになるような映画ができた。また、次の15年に向けてよろしくお願いします」というメッセージに、場内からは割れんばかりの拍手が巻き起こっていた。
その後、行われた囲み取材では、監督が「『Shall we ダンス?』は僕のホーム試合。初めて映画に出るバレリーナ(草刈)をお迎えした。今回は僕にとってアウェイ。妻の主戦場であるバレエの世界に僕がお邪魔し、撮影させてもらった。これで五分五分。次はどこで戦うんだろう?」と本作における夫妻の関係をサッカーに例えて話し、集まった報道陣の笑いを誘っていた。
また、映画のカメラ越しに見た草刈の感想を問われると、「きれいでした」とのろけて見せる。
夫婦円満の秘訣については「こうあって欲しいと相手に強く望んでいないこと(笑)」と草刈。これに大きく頷いたのが周防で「僕自身も結婚願望がなかったので、こういう夫婦でありたいとか(結婚生活のビジョンを)持っていなった」と、夫婦はこうあるべきという理想像がなかったことが円満の秘訣であることを強調していた。
一方で監督は、結婚してから感じたことの1つとして「何がイヤって、家に帰って不機嫌な人が隣にいること。機嫌がいいと本当に嬉しい」とコメント。これに対し草刈が「そんな風に言うと、私がずっと不機嫌みたいじゃない(笑)」とクレームをつけると、監督は「イヤイヤ、不機嫌じゃないから続いたんじゃない」とフォロー。草刈から「そういう風にちゃんと言ってくれないと」とダメ出しされ、「不機嫌なときが少なかったので続きました」と言い直し、かかあ天下(?)ながらも夫婦円満ぶりを見せつけていた。
『ダンシング・チャップリン』は4月16日より銀座テアトルシネマほかにて全国公開となる。
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