「ある瞬間、すべてがひっくり返る」…女の子が男の子になりすまし過ごす夏『トムボーイ』
「名前は?」と聞かれ、とっさにつく“嘘”
「女の子が男の子になりすます」という設定で、低予算のインディペンデント作品ながら本国フランスでの劇場公開時には30万人を動員する大ヒットを記録した映画『トムボーイ』が、9月17日より公開中だ。このたび、ロールがとっさに「ミカエル」と名乗る本編映像が公開された。
・「子ども時代のアイデンティティーの混乱は、ある種の官能性を秘めた時期」セリーヌ・シアマ監督インタビュー
新しい街に家族とともに引っ越して来た10歳の女の子、ロール。ベランダから見かけた同年代の子どもたちを捜しに外に出るが、すでに彼らは見当たらない。
そんなとき、声をかけてきたのはリザ(ジャンヌ・ディソン)と名乗る女の子。この近所に住んでいると言う。
短い返答をぽつぽつと繰り返すロールだったが、「名前は?」と尋ねられ、とっさに「ミカエル」と名乗ってしまう。ロール/ミカエルを演じるゾエ・エランの存在感もあいまって、物語に引き込まれるシーンだ(https://youtu.be/490ZfV0Ux_U)。
セリーヌ・シアマ監督は、「女の子が男の子になりすます」という設定について、「ある瞬間にすべてがひっくり返ったり、登場人物が成り行きを受け入れざるを得ないというような、単純で分かりやすいドラマにしたいと考えました」と語る。
自身、LGBTQであるセリーヌ・シアマ監督の名作
夏休み、家族と共に新しい街に引っ越してきた先で“男の子”のふりをして過ごす10歳の女の子ロールの物語。
ロールは、新たに知り合ったリザたちに自分を男の子だと思い込ませることに成功。やがて、リザとは2人きりでも遊ぶようになり、「ミカエル」としての自分に好意を抱かれていることに葛藤しつつも、互いの距離を縮めていく。やがて夏も終わり、新学期を迎える。果たして2人の関係は……?
『トムボーイ』は、9月17日より公開中。
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