3月12日の公開初日に予定されていたものの、その前日に起こった東日本大震災の影響で延期となっていた『塔の上のラプンツェル』の舞台挨拶が、3月26日にTOHOシネマズ有楽座で行われ、主人公ラプンツェルの日本語吹き替えを担当した中川翔子が登壇した。
冒頭に中川は、「今日はこんな大変な状況のなか、劇場まで足を運んでくださいまして、本当にありがとうございます。こうして無事、みなさまにお会いすることができて、もうすでに泣きそうになっています」とコメント。
舞台挨拶が実現したことが「夢のように嬉しい」と話すと、「毎日毎日、どんどんどんどん、思ったよりもずっと早く日本が前に向かっていることを感じます。こんなときこそ、自然に心から笑顔になれるようなスイッチを、きっとラプンツェルが入れてくれると思います」と語っていた。
また、中川自身、この作品を見るために実際に劇場に足を運んだそうで、「映画館に行ったら、みんなが意外なところで心からワハハハと爆笑していた。その笑い声を聞いて、また泣いてしまった」と話し、「今こそワクワクしたりドキドキしたり、そんな心を持って、前に進んでいきたいなって改めて思います」と語った。
演じたラプンツェルについては「塔のなかに18年閉じ込められていても、いつも笑顔でいようと、心からそう思っている女の子。無理だと言われても、絶対に心の光を消さないで、自分から動いて行けばきっと夢は叶うと教えてくれる」と、そのキャラクターを説明。「どうしたらラプンツェルの声になれるんだろう」と悩んだ時期もあったそうだが、ラプンツェルに引っ張られ、気がついたら演じられていたことを振り返っていた。
この日は劇場に募金箱も用意された。そのことについて中川は「今、できることってなんだろうって迷ったりもしましたが、何かしたいなって気持ちになったときに被災者の方に届く募金箱が劇場にあります。よろしかったらお力を貸していただければと思います」と語ると、「(自分たちにできることは)やっぱり元気をつなげていくこと。こういうときこそ心の光を絶やさず、それをつなげていけたらと思います」と話していた。
本作はディズニーの長編アニメーション50作品目となる記念作。中川は「そんなアニバーサリーな素晴らしい作品の主人公ラプンツェルの声を担当させていただき、生涯最高のビッグバンが起きてしまい嬉しいです。ディズニー作品というのは、どんなときだって夢と希望と魔法をくれる。子どものときからたくさんの作品に勇気をいただいてきたんですけど、ラプンツェルも本当にそんな素晴らしい作品です」と映画の魅力をアピールしていた。
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