松井玲奈が、直木賞受賞作家・島本理生の同名小説を原作とする新作の恋愛映画『よだかの片想い』で主演を飾ることが分かった。
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安川有果監督「びっしりと付箋のついた小説を…」松井玲奈の作品への思い入れの強さを証言
本作は、映画『わたし達はおとな』(22年6月公開予定)に続く「(not) HEROINE movies(ノット・ヒロイン・ムービーズ)」プロジェクト第2弾。遅い「初恋」を通して成長する女性の内面を瑞々しく描く。
物語の主人公は、理系女子大生の前田アイコ。彼女の顔の左側にはアザがある。幼いころから、からかいや畏怖の対象にされ、恋や遊びはあきらめていた。大学院でも研究一筋の生活を送っていたが、「顔にアザや怪我を負った人」のルポルタージュ本の取材を受けて話題となってから、状況は一変。本が映画化されることになり、友人の編集者の手引きで、監督の飛坂逢太と会う。話をするうちに彼の人柄に惹かれ、作品にも感動するアイコ。飛坂への片想いを自覚してから、不器用に距離を縮めていくが、相手は仕事が第一で、女性にも不自由しないタイプ。アイコは飛坂への想いを募らせながら、自分のコンプレックスとも正面から向き合うことになる…。
主演を務めるのは、映画『はらはらなのか。』(17年)や『今日も嫌がらせ弁当』(19年)、『ゾッキ』(21年)などに出演し、今年11月には主演映画『幕が下りたら会いましょう』(21年)が控える松井。松井は小説家としても活躍し、読書好きとしても知られている。かねてより島本作品の大ファンを公言し、「よだかの片想い」は松井自身が初めて接した島本作品。もし実写化する際は是が非でもヒロインのアイコ役をやりたいと熱望し続けていたという。
共演の、アイコが想いを寄せる飛坂役は、第76回ヴェネツィア国際映画祭コンペティション部門に選出された『サタデー・フィクション』(公開未定)の公開が控える中島歩。監督は、第25回日本映画プロフェッショナル大賞新人監督賞を受賞した新鋭・安川有果が務める。
出演にあたって松井は「『よだかの片想い』は私にとって特別な1冊です。描かれる恋愛模様に心奪われた日から、いつかアイコを演じたいと強く思い、そして今回その夢が叶いました。敬愛する島本理生さんの、中でも特に思い入れの強い作品。その世界を生きることができるなんて、こんなにも嬉しいことはありません。皆さんにご覧いただける日が来ることが、今から楽しみです」と喜びをコメント。
松井に関して安川監督は「この役を熱望されていただけあって頼もしく、映画全体を引っ張ってくれました。シーンの相談のために待機場所を訪ねると、びっしりと付箋のついた小説を読み込んでいた姿が今も目に焼きついています。その覚悟と熱量で島本作品の主人公を演じる夢を叶えた松井さんの姿には幾度となく刺激を受けましたし、アイコに魂を吹き込んでくれた松井さんの魅力がそのままこの映画の魅力であると自信を持って言いたいです」と話し、本作をアピールした。
『よだかの片想い』は2022年より全国公開。
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