高レベル放射性廃棄物の処分をテーマにしたドキュメンタリー映画が緊急公開!
固い岩を削り地下500mの場所に作られている、まるで地下都市のような巨大施設──フィンランドで建設中の高レベル放射性廃棄物の最終処分場だ。「オンカロ(隠された場所)」と呼ばれるこの施設に、世界で初めてカメラを潜入させて作られたドキュメンタリー『100,000年後の安全』が、4月2日から渋谷アップリンクで緊急公開される。
・『100,000年後の安全』作品紹介
・[動画]『100,000年後の安全』予告編
世界中のいたるところにある原子力発電所から毎日出される大量の高レベル放射性廃棄物。それが生物にとって無害なレベルになるには10万年もの時間がかかると考えられている。そんな放射性廃棄物は、現在、暫定的な集積所に集められているが、自然災害、人災、社会的変化の影響を受けやすいため、地層処分という方法が発案された。
フィンランドでは、世界初となる永久地層処分場を建設することを決断。2020年に正式運用の開始が予定されているその施設では、10万年間、放射性廃棄物を保持するという。
だが、10万年後の安全を保証することは本当に可能なのか? 本作では、そのことをオンカロの当事者たちに問いかけている。
配給元のアップリンクによると、当初、この作品は今秋に公開される予定だったが、福島第1原子力発電所の深刻な事故を受け、原発に関する知識を得ることを必要としている人が多いと考え、今回の緊急公開に踏み切ったという。
今なお先行きの見えない原発事故。そして、放射能汚染を前に、原子力発電の安全をめぐる疑問がわき起こっているなか、地球の未来の安全を考えるにあたり、ぜひ見ておきたい作品と言えるだろう。
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