ついに公開！ジョニー・デップが日本から世界へ伝えた警告メッセージ作品

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真田広之演じるヤマザキが命がけで水俣病を訴える『MINAMATA―ミナマタ―』本編映像＆新場面写真解禁

（C）Larry Horricks

ジョニー・デップ製作・主演で日本四大公害の1つ水俣病を世界に知らしめた写真家ウィリアム・ユージン・スミスを描いた『MINAMATA―ミナマタ―』が、9月23日からついに公開を迎え、連日絶賛の口コミがSNSで絶えず、盛り上がりをみせている。待望の公開にあわせて、本編映像と新場面写真が公開された。

熊本県水俣市のチッソ水俣工場による工業排水を原因とし、現在まで補償や救済をめぐる問題が続く日本における「四大公害病」のひとつ、水俣病。その存在を世界に知らしめたのが、写真家ユージン・スミスとアイリーン・美緒子・スミスが1975年に発表した写真集「MINAMATA」だ。

ジョニー・デップ自身が長年の憧れだったと語るユージン。彼の遺作ともなったこの写真集をもとに、ジョニー自身の製作・主演で待望の映画化が実現した。

映画では、報道写真家として功績を評価されながらも心に傷を抱えたユージンが、当時の妻アイリーンとともに水俣を訪れ、71年から74年の3年間を現地で暮らし、人々の日常や抗議運動、補償を求め活動する様子を何百枚もの写真に収めていく濃密な日々がドラマチックに描かれる。

共演はビル・ナイ、日本から真田広之、國村隼、美波、加瀬亮、浅野忠信、岩瀬晶子など実力派キャストが集結し、音楽を手掛けたのは坂本龍一。

真田広之「彼はリーダーであり、世界へのメッセンジャーでもある」

この映像は、真田広之演じるヤマザキが、水俣病患者の家族たちと共に、原因企業のチッソ工場前に集まり、力強い熊本弁で抗議する場面。ジョニー扮するユージンとアイリーン（美波）が不安げな面持ちで見守り、キヨシ（加瀬亮）がフィルムを回す中、ヤマザキは「声を上げて、世界中に知らすことができる。その声が大きくなれば、いずれ相手も聞かざるをえないだろう」と声を荒らげ、「責任を取るまでここは動かん」と叫びながら、工場の門を塞ぐように手にしたチェーンを自身の身体に巻き付ける……。

・［動画］真田広之、力強い熊本弁で水俣病患者救済の抗議／映画『MINAMATAーミナマター』真田広之本編映像

真田はこの役について「リーダーであり、世界へのメッセンジャーでもある。彼はこれを止めなければ、世界中で同じことが繰り返されると分かっている。実在の人物をリサーチするのも好きだが、オリジナルのキャラクターを自分なりに作り上げたいとも思っている。私にとっては面白い仕事だった」と振り返る。

押し寄せた工場の警備員と患者たちが入り乱れる緊迫の風景をユージンとアイリーンは言葉もなく見つめ、事態の深刻さを感じ取っている様子が映し出されている。

ヤマザキのキャラクターは複数の人物がモデルとなっているが、そのモデルの1人は川本輝夫。当時、沈黙を強いられていた滞在患者の家を訪ねて声を拾い上げ、水俣病患者救済の運動の先頭に立ってきた人物だ。身を投じて先陣を切り、力強く訴えるヤマザキの様子は、本人を知る記者や当時を知る水俣の人々からもからも「そっくりだ」という声が上がっている。

そんな川本輝夫のご子息である川本愛一郎はこう語る。

「65年経った今、純化されたメッセージとして見えてくるのは、勇気を振り絞り、声を上げた患者がいたこと。それがこの映画のメッセージでもある。真田さん演じるヤマザキは、まさに父の姿で涙が出た」（9月18日に行われた水俣市での先行上映会にて）。

公開された場面写真には、覚悟を決めた表情でチッソの門を塞ぐヤマザキの姿、拡声器を手に水俣病患者家族の窮状を訴える様子、そして、突撃したチッソの株主総会で机の上に座り込む「闘士」ヤマザキなどが映し出されている。

・その他の場面写真はコチラ！

『MINAMATA―ミナマタ―』は現在、全国で公開中だ。