佐藤健、泥水に顔を押しつけられ「ふざけんなよ!」『護られなかった者たちへ』メイキング映像の舞台裏

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護られなかった者たちへ
(C)2021映画「護られなかった者たちへ」製作委員会

「遠慮せず顔を泥水に突っ込んで」佐藤健みずからリクエスト

佐藤健主演で中山七里の傑作小説を映画化した『護られなかった者たちへ』が、10月1日に公開される。このたび、佐藤にとって過酷なシーンのメイキング映像が公開された。

公開されたメイキング映像は、佐藤演じる容疑者・利根が泥水に浸かり「ふざんけんなよ!」と絶叫する予告映像の冒頭でも使用されたシーンの裏側。

震災後の避難所で、利根がほかの被災者とトラブルになり、地面に押さえつけられるこの場面について、佐藤は「不器用で、熱くなったら止められない」利根らしさが表れていると解説する。

特報映像が公開された瞬間から話題となったこのシーンは、一連の動きを入念にチェックして挑むなど、現場でも慎重に撮影されたことが、このメイキング映像からもうかがえる。

撮影の合間には、共演の波岡一喜と談笑する様子も見せる佐藤だが、カメラが回った瞬間感情を高めて熱い利根の姿に変貌する演技は鳥肌モノ。グラウンドにできた泥の水たまりを見て、「遠慮せず、僕の顔を泥水に全力で突っ込んでください」と共演者に告げるなど、積極的にこのシーンの作り込みに臨んだ。

倒れ方や顔の浸かり方を細かくスタッフ・共演者と確認し、率先して段取りを進めていく佐藤。結果、顔の半分が泥水に浸かった状態で絶叫するという衝撃のシーンが誕生した。

全身全霊で芝居に臨む佐藤の情熱とそれを支えるスタッフの協力がひとつになった瞬間であり、本作品を見る者の心をも震わせるシーンとなっている(https://youtu.be/srqNPx3cESI)。

林遣都、清原果耶ら旬の俳優も目白押し

本作品は、震災から10年目の仙台で発生した全身を縛られたまま餓死させられるという不可解な連続殺人事件を発端に、10年前に起こした別事件で服役し出所したばかりの利根と、それを追う刑事の笘篠の追走ミステリー。

第3の事件が起きようとしている中、なぜこのような殺し方をしたのか、利根の過去に何があったのかといったさまざまな謎が交錯し、やがて事件の裏に隠された切なくも衝撃の真実が明らかになっていく……。

本作品には佐藤と阿部のほか、NHK連続テレビ小説『おかえりモネ』の清原果耶や、『ドラゴン桜』で師弟関係を演じた阿部寛と林遣都、さらには倍賞美津子、吉岡秀隆、永山瑛太、緒形直人といった豪華な面々がキャストとして顔を揃える。

監督は、佐藤とは『8年越しの花嫁 奇跡の実話』以来のタッグを組む瀬々敬久。脚本は林民夫、瀬々敬久。

『護られなかった者たちへ』は、10月1日に全国公開される。