本年度アカデミー賞主演女優賞を受賞した話題作『ブラック・スワン』の特別試写会が、4月27日に有楽町朝日ホールで行われ、女優の栗山千明と、世界的に活躍するバレエダンサー・上野水香が登壇、トークショーを行った。
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・『ブラック・スワン』が全米で大ヒット
映画は、「白鳥の湖」の主役に大抜擢された内気なバレエダンサーが、プレッシャーのなかで精神のバランスを崩していく様子を描いた心理サスペンス。栗山は「ドキドキハラハラする作品」と絶賛。バレエの舞台裏に真実味を感じたとも話していた。これに対して上野は、「バレエの裏側が壮絶に描いてあるのですが、実際の舞台裏はあそこまでではない」と苦笑いしながらも、「人間の二面性、表舞台と裏舞台(の二重構造)を、『白鳥の湖』のオデット(白鳥)とオディール(黒鳥)に重ね合わせて見事に描いている。これをきっかけにバレエに興味をもってもらえたら」と話していた。
この日はまさにオデットとオディールのように白と黒の対照的な装いで登場した2人。ブラックドレスに身を包んだ栗山は「黒はもともと好きなので、普段着でもよく着ます。肌を白く見せたいので、黒を着ると映えるかな、と思って」とより美しく見せる秘訣についても明かした。
手に汗握る心理劇と共に舞踏シーンも見どころのひとつ。栗山が「(ポートマンの)体型が本当のバレリーナに見える!」と褒めると、上野も「あれだけバレリーナらしく見せるのは、ダンサーでも難しい。首筋や体のライン、表情の作り方がとても上手」と太鼓判。短期間でバレリーナらしさを習得したポートマンの表現力を称えていた。
また、かつてバレエを習っていたという栗山は「子どもの頃にちょっと習ったくらい」と謙遜しつつも、立ち振る舞いなどにその経験が生きているとコメント。さらに、可憐な白鳥と妖艶な黒鳥ではどちらのタイプだと思うかという質問には「憧れは黒鳥。でも、自分に近いかというと、そうでもないかも。どちらかに近いというのはおこがましい気がします。両方の要素を持っていたいです」と語っていた。
最後に映画の見どころについて聞かれた栗山は「迫力のある演技と、展開が読めずのめり込んでしまうストーリー性の両方を楽しんでいただける作品」とアピール。上野は「ダンスシーンも見どころ。振り付けも現代的にアレンジされていて斬新で、興味深かったです」と、バレエダンサーならではの見方を示していた。
『ブラック・スワン』は5月11日よりTOHOシネマズ日劇ほかにて全国公開される。
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