七色の声を見込まれルパン役を演じた山寺宏一、力発揮できず無念のぼやき

2011.05.10

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映画『ルパンの奇巌城』が5月7日より公開となり、新宿の映画館K’s cinemaで行われた初日舞台挨拶にキャストの山寺宏一、岩田さゆりら、西川風花と、秋原正俊監督が登壇した。

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本作で、小学校の頃から大好きだったアルセーヌ・ルパン役を演じた山寺は「ルパンっていうと紳士なイメージ。声だけならまだしも、まさか私が顔までさらしてルパンをやっていいものか」と、いきなり主役とは思えぬ発言。「監督との約束で全部シルエットという話だったのに、（顔が）出ちゃって、ホントすみませんでした」と見終えたばかりの観客に謝ると、「顔が出る場合は阿部寛みたいなCGをつけてくれるという話だったのに……」とギャグを連発。

これを受けた秋原監督が「みなさん、どうでしたか？」と客席に質問すると、山寺は「みなさんに聞くの止めてください。ダメだったとは言いにくいじゃないですか！」と制し、「声でルパンをやらせてもらう機会はあるかと思いましたが、姿をさらしてやるとは思わなかった。最後の機会だと思いますが、子どもの頃から好きだった話なので、嬉しく思います」と語っていた。

本作は全編に渡ってアフレコで収録。撮影中でのセリフはすべて使われないことになるが、それを残念がったのは岩田。「セリフが結構あるんですけど、覚えても全部アフレコなので……」と振り返るも、「それ、言っちゃったら元も子もない」と苦笑い。「頑張って覚えたのにという気持ちが少しはあった」と本音をのぞかせていた。

すると山寺は、同じくアフレコについて「僕の場合は自分の口に合わせる経験があまりない。いつも人の口に合わせてばかりなのでフレッシュだった。人に合わせるよりも難しかった」とコメント。また、監督からルパン役に起用された理由について「山寺さんは声優の仕事をしていて、七色の声を持っている」と説明されたことを明かすと、「それを駆使してやって欲しいと言われたが、1つも使うところがなかった」とボヤいていた。

この日が初の舞台挨拶だという西川は「手を後ろで縛られて倒れるシーンがあり、自分では起き上がれないのでもがいていると、監督は（次の）テストに行こうとしていた」と苦労話を語ると、山寺も「この監督、とにかく早いんですよ。えっ、もう本番行くんですかって感じで」と西川の話にうなずいていた。

また、一番の思い出を聞かれ、「思い出ですか？どうしましょう？」と悩む岩田に対して、山寺が「じゃあ、金八先生の思い出でも」と、彼女の女優デビュー作に話を振る場面も。「この間、同窓会でみんな集まっていましたけど」と3月に放送された同窓会スペシャルの話を振られて照れまくる岩田に、山寺は「ちゃんとヤヨの役（岩田が演じた生徒役の通称）をやってましたよね」と話すと、岩田は「はい、ありがとうございます」と恥ずかしそうに答えていた。