米国アカデミー賞公認のアジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア」(以下、SSFF)が6月16日に開幕。オープニングイベントが開催され、映画祭代表をつとめる別所哲也のほか、ゲストとして佐藤浩市、松木安太郎、石井竜也らが出席した。
・[動画]ショートショートフィルムフェス開幕式に佐藤浩市、石井竜也らが出席!
この度の東日本大震災に伴い、「映像の力で日本に笑顔を取り戻そう」というテーマを掲げている今年のSSFF。その一環として制作されたチャリティーショートフィルム『Get Up』でイベントは幕を開けた。
“笑顔になる瞬間”をテーマに、世界中から応募された写真を歌手・EMI MARIAの「Proud」にのせて紡いだこの作品。スーパーバイザーをつとめた佐藤は、参加した経緯について「『こんなことじゃないんだ』って思われる被災者の方もいると思います。でも、100人に1人でも勇気づけられる方がいれば、我々は続けていかないといけないし、発信しないといけない」と、熱い思いを語っていた。
その後、Jリーグ20周年記念タイアップ企画「フットボールプログラム」の設立発表が行われ、松木がサッカーボール片手に登壇。別所に「映画監督デビューしてみては?」と問われると、「監督はできないけど、サッカーのシーンがあればベンチに座るくらいのことはします」と話し、発言の途中で別所とボールの蹴り合いを始めたりして、会場の笑いを誘っていた。
「話題賞」の授賞式では、『笹舟-sasabune-』を監督した石井が登場し、別所からトロフィーが渡された。『河童』『ACRI』以来3作目となる本作は、石井がずっとやりたかったという時代劇。セットを作る際、カメラには映らない部分でも役者には見えてるのできちんと作り込んだという。「『やめてください』と言われたが、天井も作りました」と石井独特のこだわりを語っていた。
イベント後には別所、石井、佐藤が囲み取材に応じ、13年目を迎えるSSFFを今年は開催するか否か悩んでいたことを別所が告白。しかし、1年目から応援してくれているジョージ・ルーカス監督の「こういう時期だからこそ、日本から発信するのを止めずに続けてほしい」という言葉に勇気づけられたと、開催するに至った経緯を明かした。
また、石井は監督として2人の役者をどう使いたいかを語り始め、「佐藤さんは真っ白い部屋に1人だけ入れさせて『俺、どこにいるんだろう?』みたいな状況を」、「別所さんは体がガッチリしててロッククライマーみたいなので、どこかにぶら下がったまま、『どうやって助けを求めようか?』とか」と、2人とも「出口が見えないところに陥れたい」様子。さらには「何も言わなくても演技が出来る方たちなので、何も書いてない真っ白な台本を渡して」と奇抜な演出プランを提案。佐藤は「役者の素養が問われるので怖いけど、チャレンジはしたい」と答えていた。
「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2011」は、表参道ヒルズ、ブリリア ショートショート シアターなどで6月26日まで開催される。
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