2000年8月の大噴火で全島民が避難を余儀なくされた三宅島。この島を舞台に、飼い主家族と離ればなれになってしまった1匹の犬との絆を描いた『ロック 〜わんこの島〜』が7月23日より公開となるが、それに先駆け東京都庁で「三宅島パネル展」が開催されることになり、7月1日に都庁でオープニングイベントが行われた。
登場したのは同作主演で、三宅島1日観光大使に任命された佐藤隆太と、同作の中江功監督、三宅島観光協会会長の浅沼徹哉と平野祐康三宅村村長の4人。
佐藤は三宅島での撮影について「当初は20日間の予定だったが、なかなか1日中晴れる日がなく40日間となった。撮影の進行を考えれば遅れることは好ましくないが、完成した今振り返ってみると、スタッフキャスト一同が三宅島に長い時間滞在できたことは、作品にとっても我々の経験にとっても本当にありがたい時間だった。(三宅島は)第2の故郷になった」と語った。
中江監督は最初にロケハンで三宅島を訪問したときに平野村長から「1つだけお願いがある。映画ができたら島でも上映してほしい。それによって島が元気になって、みんなに知ってもらえる」と言われたことを明かし、「それを聞いて、まだ復興が続いていることを改めて感じた。この村長が協力してくれるのなら(撮影は)大丈夫だと思った」と当時のエピソードを披露。
また平野村長は「2000年の噴火から4年5ヵ月間、ここ(都庁)の41階でお世話になった」と、当時、臨時の三宅島役場を都庁に置いていたことを振り返ると、「今、私ができることは、(被災地である)東北に出向いて実体験をお話しすること。すでに会津若松、郡山、埼玉県の加須市で苦労されている双葉町の方々と話をしてきた。これから大変な苦労があると思うが、しっかりとやっていけば必ず故郷に帰れるということを伝えていきたい」と話していた。
また、この日は、石原慎太郎東京都知事も急きょ参加。佐藤と固い握手を交わすと、「三宅島はみなさんご存じの通り辛い経験を強いられてきた。(福島の)放射線も恐いが(三宅島の)有毒ガスも、島中の木が立ち枯れちゃうくらい恐い。そこで、島民のみなさんは頑張ってきた。こういう映画が三宅島に友情を感じてもらえるきっかけとなったら嬉しい」とエール。その後、佐藤は石原都知事の突然の登場に「本当にビックリした。ちょっと緊張した」と話していた。
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