【週末シネマ】幸せすぎるナタリー・ポートマンが「イタいオンナ」を好演!

『水曜日のエミリア』
(C) 2009 INCENTIVE FILM PRODUCTIONS, LLC ALL RIGHTS RESERVED
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『水曜日のエミリア』
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『水曜日のエミリア』に主演したナタリー・ポートマン
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『ブラック・スワン』で新境地を開拓、今年のアカデミー賞では見事主演女優賞を獲得したナタリー・ポートマン。さらに、同作の振り付けを担当したバンジャマン・ミルピエと恋に落ち婚約、6月には第1子となる男児を出産するなど幸せ街道ばく進中の彼女が、幸せすぎる私生活とは180度真逆の「イタいオンナ」を演じたのが、7月2日から公開となる『水曜日のエミリア』だ。

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[動画]『水曜日のエミリア』予告編

ポートマンが演じるのは、ニューヨークに暮らす元弁護士のエミリア。上司と不倫し、妊娠をきっかけに略奪婚したまでは順調だったが、生まれたばかりの子どもを突然死で失い、そのショックを乗り越えられずにいる。おまけに、8歳になる生意気盛りの夫の連れ子はエミリアになつかないばかりか、亡くなった子どもをネタにした底意地の悪い言葉をエミリアに投げつけ、立場が危うくなると父親に泣きつき、逆にエミリアが夫から非難される始末。

タイトルにある「水曜日」とは、エミリアがこの義理の息子を小学校にお迎えに行かなければいけない担当日のこと。息子への対応だけでも気が重いのに、子どもたちの保護者からは「略奪女」として白い目で見られ村八分状態。こんな状態では心の傷が癒えるはずもないのだが、最初はいたわりを見せた夫も、いつまでも暗い顔の妻がいい加減うっとうしく思えてきているようで、エミリアの居場所はどこにもない。

──とまあ、状況的にはとてもかわいそうな彼女だが、略奪婚に至る経緯や、気が強く策士的側面もあるかわいげのない性格を知る観客としては、素直に同情しかねるのだ。だがその欠点の多さ故に、妙に共感できるキャラクターでもある。

特に、エミリアの夫が口にする「君は愛する者に厳しすぎる」という意味のセリフにドキッとする人も多いのでは? 愛する人に多くを求めるのも最初のうちはご愛敬だが、度が過ぎると相手の負担は増し関係は破綻してしまうもの。恋愛に限らず家族関係や友情において思い当たる人も少なくないはずだ。

そんな八方ふさがりのエミリアが、思いがけない人の助けを得て、人生を再生させていく──というストーリーだが、甘ったるい感傷に陥らない空気感が、キャリアウーマンをはじめとした都会派女性にオススメ。ニューヨークらしいドライさが漂う幸せなエンディングも秀逸。(文:ムビコレ編集部)

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『水曜日のエミリア』作品紹介
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