本年度のカンヌ国際映画祭で3分間の映像が上映されスタンディングオベーションが巻き起こった『マイウェイ 12,000kmの真実』。オダギリジョーとチャン・ドンゴンの共演も話題のこの映画が、6月に無事クランクアップ。また、韓国映画としては初めて特報が、本国に先駆け日本で解禁となり、7月30日より全国の劇場で上映されることが明かとなった。
本作は、アメリカの公文書館で発見された1枚の写真から始まった。1944年、第2次世界大戦下のノルマンディー上陸作戦で、ドイツ軍捕虜のなかに1人の東洋人がいた。誰1人として彼の話す言葉がわからなかったため、アメリカまで連行された彼が語り始めたのは、朝鮮からソ連、ドイツと、3つの国境を越えてノルマンディーに至るまでの、5年間、12,000kmにも及ぶ、信じられない物語だった。
この兵士の物語に出会ったのが、『シュリ』(99年)『ブラザーフッド』(04年)などで知られる韓国の名匠カン・ジェギュ監督。「過酷な状況のなかで、この男が生き抜くことを諦めなかったのはなぜか? 何を希望に生き抜いたのか」を突き詰め、どんな状況であっても、「人が生き抜くことを決して諦めない希望」と、その希望を突き詰めたとき、「国を信じた日本人と、夢を信じた朝鮮人の対立と和解の物語」が生まれたという。
撮影は2010年10月にスタート。8ヵ月に及ぶ韓国での撮影を経てラトビアに移動すると、クライマックスのノルマンディーのシーンを撮影。第2次大戦当時のノルマンディーのビーチにそっくりな海辺には、大規模なドイツ軍の塹壕が築かれ、カメラマンは防火服に身を包み、常に救急車が待機する危険と隣り合わせの状況で撮影は行われた。
また、白夜のため、22時を過ぎても日中シーンの撮影が行われる日々が続いた。かくしてラトビアでの1ヵ月に渡る撮影を経て、9ヵ月に及んだ撮影は2011年6月12日にクランクアップ。
オダギリは長期間に及んだ撮影について「最初は、地獄の日々が始まると思いましたが、今日で終わるとなると寂しいですね。元々、韓国は好きだったので、仕事で8ヵ月過ごせたのは幸運だと思ったし、楽しかったです」とコメント。
ドンゴンは「長い撮影が終わってみると、なぜか、わかんないけど寂しい気がする。改めて振り返ると、もっと上手くできたかもと思ってしまう部分も出てくる」と振り返っていた。
『マイウェイ 12,000kmの真実』は2012年1月14日に公開となる。
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