東京の西の端にある五日市の魅力を存分に描いた『五日市物語』の完成披露試写会が、7月30日にあきる野市の秋川キララホールで行われ、主演の遠藤久美子をはじめ、山崎佳之、田中健、寿大聡、三田村春奈、草村礼子、小林仁監督が舞台挨拶を行った。
本作は、平成7年に五日市町と秋川市が合併してできたあきる野市の市制15周年を記念して作られた作品。遠藤は「この映画に関われて本当に幸せ。17歳からこのお仕事をして今33歳なんですけど、(この映画を通じて)素晴らしい方たちと出会え、人生の糧になりました」と、出演できた喜びを口にした。
一方、遠藤扮する主人公に翻弄されながらも惹かれていく青年を演じた山崎は、「共演者があまりに豪華すぎて、監督に『本当に僕でいいんですか?』と何度も相談しました」と告白。気弱すぎる発言に、客席から大きな笑いが巻き起こっていた。
あきる野市民の多大な協力を得て完成した本作。市民が大勢参加していて、小林監督自身もあきる野市の職員! 撮影は普通の商業映画とは少々違う雰囲気だったようで、田中は「みんな、それぞれ職業があり、不思議な現場でした。でも、とても温かい雰囲気だった」と振り返った。
また、撮影中のエピソードについて聞かれた遠藤は、「草村さんとのシーンが印象深くて。本当に涙が出てしまったシーンがあり、素敵な女優さんと共演できたことがとっても嬉しくて、忘れられない思い出です」と、大先輩との思い出を語ってくれた。
劇中で遠藤は、都心の多忙なオフィスからあきる野市に赴き、五日市の土地に馴染んでいく女性を演じているが「私自身も五日市の魅力にどんどん取り付かれていきました」とニッコリ。だんだん柔和な感じになっていく様子を表現するため、監督からは「最後はちょっと太ってください」というリクエストがあったそうで、遠藤は「3kg太りました」と報告。そんな遠藤の魅力について田中は「ステキでした。惚れました。嫁さんにしたかったです」とべた褒めしていた。
南米発祥の縦笛ケーナの名手でもある田中。劇中にも演奏シーンがあるそうで、この日もテーマ曲をケーナで生演奏。観客は、心地よい澄んだ音色に聞き入っていた。
『五日市物語』は11月12日より銀座シネパトスほかにて公開される(10月29日よりワーナー・マイカル・シネマズ日の出にて先行公開)。
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