銀行強盗に加わった5人の男が、強奪した金を取り戻そうとする姿を描いた『シャッフル』。この映画のプレミア試写会が9月20日にシネマート六本木で行われ、キャストの金子ノブアキ、賀来賢人、市川亀治郎、鎌苅健太、ムロツヨシと、及川拓郎監督が舞台挨拶に登壇した。
・[動画]『シャッフル』プレミア試写会舞台挨拶
・『シャッフル』舞台挨拶、その他の写真
本作は及川監督自身が作・演出を手がけた舞台劇が原作。映画化に当たってこだわった点を聞かれた監督は「(舞台と)まったく同じことをやってもつまらない。差別化をはかるためにどういう要素を足したり引いたりするのか、そのバランスに苦労した」と話した。
伏線が張り巡らされ、ストーリーが二転三転していくところも魅力だが、演じるに当たって混乱しなかったかとの金子に対する質問に、なぜかムロが「混乱しましたよ」と回答。金子も「あの初日の絶望感ね」と混乱を認めていた。
寒さも大問題だったようで、ムロは「とある富士山って知ってます? 大きい山。その麓で撮ったんです、倉庫を借りてね。それが寒くてさ、なぜ東京じゃダメだったのか」とクレーム。これには監督も「本当は寒い予定じゃなかった。秋口で風景もいいし、いいロケーションだと思ってセットを組んで現場に行ったら、初日から大雪です」と反省しきりだった。
撮影は1週間と、超タイトなスケジュール。だが、そうしたなか、市川がおいしいものを食べに行こうと沼津の寿司屋にキャストらを連れて行ったエピソードも明かされた。だが、金子と監督は撮影のため同伴できなかったそうで、金子は「送られてきた海老の写メを忘れない。墓まで持って行くよ!」と恨めしそうに語っていた。
さらに、撮影が終わった後には、みんなでご飯を食べに行ったエピソードも披露。「亀治郎さんがイタリア料理屋を予約してくれた。これが美味しくてさあ」と振り返るムロ。それは市川のおごりだったのだが、ムロは「2軒目にカラオケに行った。1軒目は亀さんが出してくれたので、亀さんと同じ年の俺が(カラオケの代金を)トイレに行くフリをして全部払った。なのに、みんなそれに気づかず、俺と亀さんが帰るとき、亀さんにだけ『ごちそうさま』と言っていた」と、こっそり支払ったばかりに誰にも感謝されない悲哀を吐露。
「今日、再会してもカラオケ代を誰が払ったんだろうみたいな話題にならない」と続けると、司会に促された登壇者たちは口々に「ごちそうさま」と感謝の言葉をかけ、ムロもご満悦の様子だった。
『シャッフル』は10月22日よりシネマート新宿ほかにて全国順次公開となる。
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