時代劇初の3D作品『一命』が10月15日に公開初日を迎え、丸の内ピカデリー3にて上映後の舞台挨拶が行われた。主演の市川海老蔵は名古屋で舞台出演中のために欠席したが、キャストの瑛太と満島ひかり、三池崇史監督が登壇した。
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・『一命』初日舞台挨拶、その他の写真
3人から初日の挨拶が述べられた後、海老蔵から観客に宛てられた手紙を司会者が代読。「私が演じた半四郎は、愛する家族と共に日々を生きることこそが何よりの幸せであるということに気づき、自分の思う武士としての正義を貫くため、武家社会に立ち向かった侍です。振り返ると、撮影現場はとても刺激的で、思い出深い日々となりました。何より三池組のスタッフとご一緒できたことを光栄に思います。現代社会にも『一命』で描かれているような不条理なことがあるかと思いますが、みなさまも大切なものを守るため立ち向かう強さと勇気を持っていただけたらと思います」と読み上げられると、会場からは拍手が沸き上がった。
また、3人の登壇者それぞれにも海老蔵からの手紙が。三池監督は「名古屋で暴れて来れないってわけじゃないよね」と観客を笑わせてから、「監督、愛と刺激を与えてくれてありがとうございます。たとえ離れていても、私の心にはいつも三池監督がいます」と海老蔵の手紙を読み上げると、「できすぎですよね〜。いないくせに、いいとこもっていきますよね(笑)」と大喜び。次いで「彼はちょっと違うなっていうか、素敵な男です。市川海老蔵の存在を知っていても歌舞伎を生で見る人は少ないし、僕自身も(彼と仕事を)やることになって初めて見に行ったくらいですが、彼にはスター性というか絶滅危惧種のような感じがあるので、『一命』共々、市川海老蔵(の演技)も楽しんでいただきたいですね」と不在の主役を褒め称えた。
また、撮影については「彼は中心には歌舞伎役者があって、それが映画にどうなじむか。時代劇は彼の得意とするフィールドで、僕らは普段、現代劇を撮っている。みんながアウェーな状態。そこで自分の信じているものを妥協するんじゃなくて、ぶつかり合っていく。彼は最初恐い雰囲気ですが、だんだんとスタッフにも愛されて。彼の方から溶け込んできてくれたことが驚きでもあり、ありがたく思っています」と現場の様子を披露した。
続いて、「瑛太くんの熱さには火傷しそうでした。次は、敵役とかで共演したいですね」と海老蔵の手紙を読み上げた瑛太の顔からは、大きな笑みがこぼれた。「今回は父と子の役(瑛太は半四郎の娘婿・求女の役)でしたから。最初にお会いしたときも、普通の現場だと『はじめまして』というところから始まって、人と人との距離感を少しずつ埋めていくのが当たり前だと思うんですが、海老蔵さんは自分の目の前1cmにいきなり来てくれるような感じで。この人にはなんでも話していいんだなと、父性のようなものを感じました」と共演を喜んでいた。
半四郎の娘・美穂を演じた満島は、「美穂、本当に不甲斐ない父親で申し訳ない。天性の才能をこれからも大事にしてくださいね」と手紙を読み上げた後、「“不甲斐ない父親”ってどういう風に受け止めれば? いろんな意味にとれますけど(笑)」と海老蔵の不祥事をうかがわせるコメントで笑いを誘った。海老蔵とは互いの家族のことなどいろいろ語り合ったようで、「一緒に接しているなかで、やんちゃな見てくれの海老蔵さんの心のなかに、縮こって座っている寂びしんぼうの少年が見えたりして、すごく人間性があって素敵な方だなと思いました」と振り返った。
衝撃の切腹シーンについて問われた瑛太は「はっきり記憶にないくらい辛かったですね。本当に苦しくて血迷った状態というか、やるしかないという気持ちで挑みました」と語ってから、「3Dで飛び出す海老蔵さんも見ていただきたいです」とアピール。満島も「三池監督が生み出した作品が、みなさんの心のなかで豊かに成長して大きなものになってくれればいいなと思います」と締めくくった。
最後に、司会者に「またやりたい? 三池監督と?」振られた満島は、一瞬、きょとんとした後に、「あ、はい、ぜひ。うふふふ、なんか『やりたいですか?』って聞かれると(笑)」と爆弾発言をして三池監督を照れさせていた。
なお、この日は『一命』が世界41カ国での配給が決まったことも発表された。
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