10月12日から16日間に渡って開催されていた第55回ロンドン映画祭が27日で閉幕。今年も多くのゲストや話題作が大集結し、ロンドンの街をにぎわわせた。
豪華ゲストも多数登場し、オープニングに出席したジュード・ロウをはじめ、キーラ・ナイトレイ、フィリップ・シーモア・ホフマン、ヴィゴ・モーテンセン、さらに監督作を引っさげたマドンナなど連日レッドカーペットに登場。なか、監督作『The Ides of March(原題)』と主演作『The Descendants(原題)』の2作品で参加していたジョージ・クルーニーの登場には、ロンドン中が湧き、レッドカーペットではクルーニーの名を呼ぶ声が響き渡っていた。
『The Descendants』は、既にアカデミー賞候補とも囁かれており、今後も話題になること間違いなし。日本でも来年2012年の公開が予定されている。
そして、今年のベストフィルム賞には、リン・ラムジー監督、ティルダ・スウィントン主演の『We Need To Talk About Kevin(原題)』が選ばれた。
今回、審査員を務めたのは、『恋に落ちたシェイクスピア』のジョン・マッデン監督や『X-ファイル』のジリアン・アンダーソンをはじめ、作家やプロデューサーなど6名。審査員長のマッデン監督は、「今年のベストフィルム賞の候補作品は、オリジナリティとスタイリッシュなアプローチの点において優れた作品がばかりで感銘を受けた。そして、最終的に私たちは一つの作品に打ちのめされました。愛のある場所に共存した苦悩を映し出す、圧倒的で妥協しないストーリーを描いた作品、それが『We Need To Talk About Kevin』なのです」と評した。
許されざる罪を犯した息子とその母親との関係を描いた本作は、ロンドンのメディアからも高く評価されていて、「まれにみる衝撃的で深みのある傑作だ」と言われている。こちらも2012年6月に日本公開予定となっており、その公開が待たれるところだ。(文:Masami Shimura/LONDON)
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