2022年4月より、パルコ・プロデュース2022「セールスマンの死」がPARCO劇場で上演されることが分かった。東京を皮切りに長野、京都、愛知、兵庫、福岡でも巡演する。
鈴木保奈美、25年ぶり2度目の本格的舞台!
本作は、アーサー・ミラー作、エリア・カザンの演出により1949年ニューヨークでの初演以来、742回の上演という当時としては画期的なロング・ラン公演を記録。トニー賞、ニューヨーク劇評家賞、ピューリッツア賞を受賞した。
舞台は1950年代前後のアメリカ、ニューヨーク。かつて敏腕セールスマとして鳴らしたウィリー・ローマンも、もう63歳。得意先も次々と引退する中、思うようにセールスの成績も上がらない。かつてのような精彩を欠き、二世の社長からは厄介者として扱われている。それでも地方へのセールスの旅を終え、いつもの通り帰宅する。
妻のリンダは夫のウィリーを尊敬し献身的に支えているが、30歳を過ぎても自立できない2人の息子たちとは過去のある事件により微妙な関係。息子たちへの不満と不安もウィリーの心をつぶす。セールスマンこそが夢を叶えるにふさわしい仕事だと信じてきたウィリーだが、ブルックリンの一戸建て、愛しい妻、自分を尊敬する自慢の息子、一度は手にしたと思った夢はもろくも崩れ始め、全てに行き詰まったウィリーは、家族のため、そして自分のために、ある決断を下す…、というストーリーが展開される。
舞台は、ウィリーが帰宅した月曜日の深夜から、自ら命を絶つ火曜日の深夜までのわずか24時間。わずか24時間の中に、初演当時としては斬新であったフラッシュバックの手法で、ウィリーやまわりの家族の過去の記憶が巧みに織り込まれ、演劇ならではの展開をみせる。
今回演出家は、英国有数の劇場で数々の演出作を手がけ、日本では2020年にサイモン・スティーブンスの新作戯曲「FORTUNE」のワールド・プレミアを手がけたショーン・ホームズが務める。そして日本でセンセーショナルな演出が記憶に新しいショーンと共に、新進気鋭の女性美術・衣裳デザイナー・グレース・スマートが新たな劇世界を作り上げる。
主人公ウィリー役には、舞台のみならずテレビ・映画の世界で活躍する段田安則。65歳の節目に、満を持してウィリー・ローマン役に挑む。ウィリーを支える妻リンダ役にはテレビ・ドラマに幅広く活躍し輝き続け、本作が25年ぶり2度目の本格的舞台となる鈴木保奈美。
長男ビフは福士誠治、次男ハッピーは映画、テレビはもちろん近年は舞台での活躍も目覚ましい林遣都。友人のチャーリーには、映像から舞台まで活躍する鶴見辰吾、そして幻想の中に登場する兄ベンにドラマ・舞台・ナレーションと多岐にわたり躍進を続ける高橋克実といった豪華な顔ぶれが実現した。
さらに前原滉、山岸門人、町田マリー、皆本麻帆、安宅陽子らが集結。70年前に書かれた本作が、社会の偏向が生んだ怒れる弱者であるウィリー・ローマンとその家族、友人の姿が現代によみがえる。
「セールスマンの死」は2022年4月より上演スタート。
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