“中国残留孤児”とその家族、そして日本の人々との絆を描いた日中合作映画『再会の奈良』が、日中国交正常化50周年の節目となる2022年2月4日より全国順次公開する。
國村隼、劇団EXILE秋山真太郎らが出演 永瀬正敏も友情出演
本作は、映画製作プロジェクト「NARAtive2020」から生まれた日中合作映画。歴史に翻弄された“中国残留孤児”とその家族がたどる運命、そして日本での新たな出会いを、奈良・御所を舞台に切なくもユーモア豊かにつむぐ。
監督・脚本を手がけたのは、ツァイ・ミンリャン監督のもと助監督・共同脚本などを務め、ホン・サンス監督のアシスタントプロデューサーを務めた経験を持つ中国出身の新鋭ポンフェイ監督。エグゼクティブプロデューサーには、映画『あん』(15年)、『朝が来る』(20年)を手がけ、なら国際映画祭のエグゼクティブ・ディレクターでもある奈良出身の河瀨直美と、『長江哀歌』(06年)、『罪の手ざわり』(13年)など中国映画「第六世代」を代表するジャ・ジャンクー。
物語の始まりは2005年。中国から陳ばあちゃんが、孫娘のような存在のシャオザーを頼って1人奈良へやって来る。中国残留孤児の養女・麗華を1994年に日本に帰したが、数年前から連絡が途絶え心配して探しに来たというのだ。麗華探しを始めた2人の前に、ほんの偶然の出会いでしかなかったはずの一雄が、元警察官だったという理由で麗華探しを手伝うと申し出る。奈良・御所を舞台に、言葉の壁を越えて不思議な縁で結ばれた3人のおかしくも心温まる旅が始まる。異国の地での新たな出会いを通して、果たして陳ばあちゃんは愛する娘との再会を果たせるのか…、というストーリーが展開される。
一雄を演じる主演俳優は『哭声/コクソン』(16年)や『MINAMATA-ミナマタ-』(21年)など近年益々世界的に認知度を高めている國村隼。養女探しに奔走する養母に、『妻の愛、娘の時』(17年)の女優ウー・イエンシュー。シャオザー役は中国で注目の若手女優イン・ズー。さらに物語の鍵を握る男に永瀬正敏が友情出演を果たし、シャオザーの元恋人を演じる劇団EXILEの秋山真太郎など日中を代表する実力派俳優たちが顔を揃えた。
今回、本作をいち早く鑑賞した俳優・映画監督の斎藤工、俳優の加藤雅也から、作品へのコメントが早くも到着。エグゼクティブプロデューサーの河瀨直美とも交流の深い斎藤は「美しい奈良を異国の故郷の様に中国残留孤児問題をどこかユーモラスに描く。ポンフェイ監督の若さと落ち着きが同居した独自の眼差し」「次作が早くも楽しみだ」とコメント。奈良市出身で奈良市観光特別大使でもある加藤は「人を思う気持ちに国境はない。笑いと感動、優しさに包まれる作品です」と述べている。
『再会の奈良』は2022年2月4日より全国順次公開。1月28日より奈良県にて先行上映。
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