自らの性別に悩む“少女”の真っ直ぐな思いが見る者の心を震わせる
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ついに公開『リトル・ガール』本編冒頭映像を解禁
出生時に割り当てられた性別は“男性”、しかし、女の子として生きたいサシャ。
「わたしは女の子」……。言葉少なに訴えるサシャの真っ直ぐな瞳と強い意思が、見る者の心を震わせるドキュメンタリー映画『リトル・ガール』が、現在、全国で公開中だ。
この度、サシャが、数少ない“本当の自分”でいられる貴重な時間を描き出した本編冒頭映像が公開された。
サシャは2歳を過ぎた頃から自身の“性別の違和感”を訴えてきたが、社会は彼女を“他の子ども”と同じように扱えずにいた。
やがて7歳になってもありのままに生きることができない、不自由なサシャ。家族はそんな彼女の個性を支え、周囲に受け入れさせるため、学校や周囲へ働きかけるのだが……。
同作はさまざまな社会の壁に阻まれながらも、まだ幼く自分の身を守る術を持たない彼女の幸せを守るために奔走する家族とサシャの“ゆずれない闘い”を映し出した心震えるドキュメンタリーだ。
ヘアバンドやヘッドドレス、スカーフ、キラキラのヘアアクセサリー……。お気に入りのアクセサリーや洋服に囲まれた自分だけの“お城”でささやかなファッションショーを開くサシャの姿から映像は始まる。
そのあと続くのは家族とともに過ごす、幸せにあふれた日常のワンシーン。
“本当の自分”でいられる貴重な時間を描いた映像
社会でありのままで生きることができないサシャの、数少ない“本当の自分”でいられる貴重な時間を描き出した冒頭映像となっている。
同作の監督を務めたのは、これまでも社会の周縁で生きる人々に光をあてた作品を撮り続け、カンヌやベルリンを始め、世界中の映画祭で高く評価されているセバスチャン・リフシッツ。
トランスジェンダーのアイデンティは肉体が成長する思春期に芽生えるのではなく、幼少期で自覚されることについて取材を始めていた過程で、サシャの母親カリーヌに出会い、この作品が生まれた。
同作も20年ベルリン国際映画祭で上映後、モントリオール国際ドキュメンタリー映画祭のピープルズ・チョイス賞やシカゴ国際映画祭国際ドキュメンタリーコンペティション部門 シルバー・ヒューゴ賞など、世界中で様々な映画賞を受賞。
また、コロナウィルス感染の影響により劇場が封鎖されたフランスでは、同年12月にTV局ARTEにて放送され、視聴者数137万5000人、その年のドキュメンタリーとしては最高視聴率(5.7%)を獲得した。
オンラインでも28万回以上の再生数を記録するなど大きな反響を呼び、ドキュメンタリストとして確かな地位を築いたリフシッツ監督の洞察に満ちた繊細なカメラは、家族の喜びの瞬間、直面する多くの課題を捉え、幼少期の“性別の揺らぎ“に対する認知と受容を喚起する貴重なドキュメンタリーとなった。
『リトル・ガール』は現在、全国で公開中だ。
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