1928年、日本占領下の朝鮮で出会った日本人と朝鮮人の少年が、やがて大人になり、戦争に翻弄されながら数奇な運命を辿る姿を描いた感動作『マイウェイ 12,000キロの真実』。この映画の記者会見が12月19日にザ・ペニンシュラ東京で行われ、キャストのオダギリジョー、チャン・ドンゴン、ファン・ビンビンと、カン・ジェギュ監督が登壇した。
・[動画]『マイウェイ 12,000キロの真実』完成披露舞台挨拶
・『マイウェイ 12,000キロの真実』記者会見、その他の写真
本作はアメリカ国立公文書館で見つかった、ある1枚の写真が発端となっている。監督はその写真を「6年前にインターネットで大騒ぎになっていたときに見た」そう。その写真とは、1944年のノルマンディー上陸作戦後、アメリカ軍に捕らえらえたドイツ軍のなかに東洋人がいたことを物語るもの。彼は遥か国境を越え、幾多の戦争に関わりながら、ついにはノルマンディーまで辿り着いたというのだ。
監督は「その題材を扱ったドキュメンタリー番組を見て驚きました。現代史で、小説よりもより小説的な話が存在するんだと思い、何があっても映画化したいと思った」と、この映画を撮るに至った経緯について熱く語った。
本作の見どころの1つが大規模な戦闘シーン。『プライベート・ライアン』『レッドクリフ』のスタッフも参加し、ほぼスタントなしの壮絶なアクションシーンの撮影が多数行われた。そんな過酷な現場を振り返ったオダギリは「適している表現としては『この世のものとは思えない』じゃないですかね。酷(ひど)さが(笑)」と衝撃発言。
「日本で戦争映画というと、親子愛や愛国心をテーマにすることはありますが、(この作品は)今までに経験のない大規模な戦闘シーンの毎日だったので、みなさんの想像を遥かに絶する酷い現場でした」と続けた。
オダギリと共に主演をつとめたドンゴンも「監督とは以前『ブラザーフッド』という戦争映画でご一緒したので、初めて出演する俳優さんたちに(いかに過酷かを)事前にアドバイスしていたんです。ですが、実際に現場を訪れると、全く役に立ちませんでした。以前よりスケールの大きなシーンがたくさんあったし、マイナス17度という極寒でもあったのです」と、オダギリ同様に今回の現場の過酷さを口にした。
日本兵に家族を殺され、復讐を誓うスナイパー役を演じたビンビンも「現場では誰も女性扱いしてくれませんでした。女優はあまり戦争映画には出たくないものなのですが(笑)、監督に出演すると約束した以上はやらなくちゃと思い、氷水のように凍てつく川のなかに飛び込んだりもしました。男性たちと一緒に走るシーンでは、ドンゴンさんのように脚が長くないのでなかなか大変でしたが……」とジョークまじりに振り返っていた。
この日の会見の模様はニコニコ動画でも生放送され、途中、オダギリが「(スタッフから)『言葉をちゃんとしなさいよ』と言われたので、言葉を選んでいきたい」と、自身の発言に気を配る一幕も。だがオダギリは、会見後半に記者から「ここは見てほしいというシーンは?」と質問されると、先ほどの自制をあっさり振り切り「その質問が困るんですよね……。ぶっちゃけた話をした方がいいですかね」と少しニヤけながら発言。
「ちょっとだけぶっちゃけると、韓国でヒットしないといけないのはもちろんですが、やはり日本でヒットしないと監督は喜べないと思うんです。なので、1人でも多くの方に見ていただきたい。ですから、『このシーンを見てもらいたい』というのはなく、とにかく映画を見てほしい。まあ、特に見どころとかは書かなくても結構です(笑)」と飄々(ひょうひょう)と話し、笑いを誘っていた。また、オダギリの発言について、司会から「いかかですか?」と意見を求められたドンゴンは「ソノトオリデス」とハキハキとした日本語で答え、会場をさらなる笑いに包んでいた。
『マイウェイ 12,000キロの真実』は2012年1月14日より全国公開される。
【関連記事】
・チャン・ドンゴン来日! 羽田に500人のファン駆け付け「日本に来るたび幸せです」
・戦争大作で軍人を演じたオダジョー「日本人としての在り方を貫いた」と告白
・[動画]『マイウェイ 12,000キロの真実』特別映像試写会
・オダギリジョー、チャン・ドンゴンを殴ってしまい青ざめた!
・[動画]『マイウェイ 12,000キロの真実』KARAニコルコメント&メイキング映像
・[動画]『マイウェイ 12,000キロの真実』予告編
・『マイウェイ 12,000キロの真実』作品紹介
・ニュース、動画、作品紹介、映画情報ならムビコレ!
PICKUP
MOVIE
INTERVIEW
PRESENT
-
【舞台挨拶あり】齊藤工が企画・プロデュース『大きな家』公開直前舞台挨拶付試写会に15組30名様をご招待!
応募終了: 2024.11.22 -
『型破りな教室』一般試写会に10組20名様をご招待!
応募締め切り: 2024.11.29