新作映画『なん・なんだ』が、2022年1月15日より全国順次公開されることが決定した。あわせてキービジュアルが解禁されている。
・葬式、派手婚、失職、無駄遣い! 立て続けに襲うお金の災難に立ち向かう夫婦の絆
妻のカメラの写真には見知らぬ男…夫が旅を通じて40年間の夫婦生活を回顧
物語のメインを飾るのは、結婚してもうすぐ40年になる三郎と美智子。ある日、文学講座に行くと出かけた美智子が交通事故に遭い、昏睡状態に。途方に暮れる中、美智子の趣味だった残されたカメラを現像してみると見知らぬ男の姿が映っていた。困惑した三郎は娘の知美とともに、浮気相手探しの旅を始め、美智子の実家がある奈良へ向かう。自分が知らない少女時代の美智子。自分に黙って男と逢引していた美智子。夫婦の40年間はなんだったのか。美智子と重ねた思い出が一枚一枚と抜け落ちていく…、というストーリーが展開される。
メガホンを取るのは、前作『テイクオーバーゾーン』(19年)において、東京国際映画祭で高く評価された山嵜晋平。10年ほど前、自殺しようとしていたおじいさんを止めた経験から、老いた人間の残された時間の生き方についていつか描きたいと考えるようになった、という山嵜監督の思いが1本の映画として結実したという。
誰にでも訪れる老いや夫婦であること、家族であることを題材にした監督の原案を妻の秘密に触れ、そこから過去をたどっていく夫という40年を経た夫婦のさよならと始まりの物語に昇華させたのは、『戦争と一人の女』(12年)や『さよなら歌舞伎町』(14年)を手がけた脚本家の中野太。
夫の三郎の哀歓を見事に演じきるのは、『痛くない死に方』(20年)での好演が記憶に新しい下元史朗。ピンク映画史上の最高傑作『襲られた女』(81年)など数々の業績を残してきた名優が、妻への不審に心を揺らす男の哀しみを見せてくれる。
妻・美智子には、『四季・奈津子』(80年)で日本アカデミー賞の優秀主演女優賞、『駅 STASION』(81年)で優秀助演女優賞を受賞し、近年は出身地の滋賀県を舞台にしたNHK連続テレビ小説『スカーレット』でも、その存在感を確かなものにした烏丸せつこ。本作ではW主演として、長年連れ添った妻の部分と女である部分を見事に演じきっている。
娘役に『岬の兄妹』(19年)にて、高崎映画祭最優秀新進女優賞を受賞し、近作『由宇子の天秤』(21年)でもその演技が好評を博した和田光沙。脇を固めるのは、瀬々敬久、サトウトシキ、佐藤寿保らとともに「ピンクの四天王」と呼ばれ、喉頭癌手術で声帯を失うも、『バット・オンリー・ラヴ』(16年)で監督、主演復帰を果たした佐野和宏。そして、『緋牡丹博徒』シリーズや『日本侠客伝花と龍』(69年)など東映映画の出演多数、日本映画の全盛期から現在まで役者人生を貫く名女優、三島ゆり子。実力派俳優がそろって、若手監督の新しい一歩を支える。
『なん・なんだ』は2022年1月15日より全国順次公開。
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