白石和彌が感動の人間ドラマをプロデュース! 河林満の名篇を映画化
1990年に文學界新人賞を受賞し、103回芥川賞の候補作としても注目を浴びた河林満の小説を映画化した『渇水』が、2022年に劇場公開されることが分かった。公開に先立ち、本作のプロデューサーである白石和彌、主演の生田斗真、監督の髙橋正弥からメッセージが届いた。
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本作は、『凶悪』(13年)や『日本で一番悪い奴ら』(16年)、『孤狼の血』シリーズなど、多くの重厚な作品を世に贈り出し続ける映画監督・白石和彌が初プロデュースした意欲作。
主演は、公開中の人気映画シリーズ第3弾『土⻯の唄 FINAL』で主演を務めた生田。金髪とド派手な装いで潜入捜査官を演じた彼が本作で挑んだのは、水道料金を滞納する家庭の水を停める業務(=停水執行)に就く水道局職員の岩切俊作。数々の映画やドラマに出演し、幅広いジャンルで役を重ねる生田が、育児放棄を受ける幼い姉妹との出会いから本当の自分を取り戻してゆく男性を演じきる。監督は、岩井俊二監督作品『ラストレター』(20年)や宮藤官九郎監督の数々の作品で助監督を務めた髙橋。
生田は「世の不条理に疑問を持ち始める主人公に少しの希望と微かな光を与えることが出来たらという思いで精一杯演じました。多くの事がシステム化され、疑問を持たずに波風を立てずに日々を過ごすことが上手な生き方なのかもしれません。ただ、なにか違う。このままでいいのかとふと立ち止まり、自分を見つめ直すことも悪くない。そう思わせてくれる作品です」とコメント。
白石は「現代を生きる我々に欠けてしまったもの、必要なものを問いかける映画です。簡単に答えは出ませんが、その答えを探す過程こそが何よりも尊く、生きている意味を見つける近道なのだと思います」と話す。
また、高橋監督は「原作で描かれている1990年代の事象は2020年代の現代でも何も解決していなく、抱えている問題は未来を担うこれからの世代にも改めて伝えていかないといけないと思い、映画にすることを切に願いました」と本作へ込めた思いを語っている。
数々の俳優とタッグを組み話題作を生み出してきた白石が、他には考えられないと語った、俳優・生田。2人のコラボレーションで紡ぎだす新作は、人生の潤いを求めて生きる“生の希望”を見据える感動の人間ドラマ。刊行から30年の歳月を経て、今なお色褪せない原作小説を、今この時代にこそ届けたいと映画化が実現した。
『渇水』は2022年より劇場公開。
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