直木賞作家・道尾秀介原作の小説を映画化したサスペンスドラマ『カラスの親指』。この作品の製作現場会見が2月16日に東京・シェラトン都ホテルで行われ、キャストの阿部寛、石原さとみ、能年玲奈、小柳友、村上ショージが登壇した。
本作は阿部と村上が凸凹サギ師コンビを演じ、彼らのもとに石原と能年扮する美人姉妹、小柳扮する若者の3人が転がり込み、ある計画に挑む姿が描かれる。昨年にいったんクランクアップしたが、この日1日限りの追加撮影を行ったキャストたちは、劇中衣装の“盗聴バスターズ”なる作業服コスチュームに身を包んで登場した。
主人公のタケこと武沢役を演じた阿部は「今回はこのメンバーが一つ屋根の下で一緒に生活していろんな事件に巻き込まれたり、突拍子もない展開があるのですが、なるべく自然体で演じてシチュエーションやヒューマンドラマを見せたいと思ってます」と作品への意気込みを語った。
石原は「(台本を読んで)作品として面白かったし、ラストも『お〜!』と思いました」と期待を煽ると、役柄について「今まであまりやったことがないような役でハジケていて、小柳さん演じる貫ちゃんとバカップルを演じられて楽しかったです(笑)」と顔をほころばせた。
その石原とカップルを演じた小柳はキャラクター作りで体重を10kg増量していたそうだが、「今日、5ヶ月ぶりにみんなに会うと(村上)ショージさんが『変わってないな!』って。体重を元に戻した状態で変わってないということは、太った意味はなかったのかなとちょっと悲しくなりました(笑)」と悔しがっていた。
お笑い芸人の村上は演技の基本であるセリフを覚えることに苦戦したらしく、「セリフがやたら長くて! いつも移動中にちょっとエッチな週刊誌を見るのだけど、今回は台本を持ち歩いてました。監督には『セリフを切って、途中で声が出ない役にできないですか?』と頼んだけど、無理でした。コントと違って映画って自由がきかないんですね」と話すと、共演者たちは爆笑。
石原の妹役を演じた元モデルで新進女優の能年玲奈は初々しい面持ちで「一番緊張したシーンは、タケさんの布団にもぐりこまなければいけないシーンがあって……。『あ、阿部さんの布団に〜!?』と思い、すごく緊張しました!」と照れ笑いを浮かべながら振り返ると、阿部は「緊張してるって知りませんでした。でも、僕もドキドキしてましたけど(笑)」と明かし、会場を沸かせていた。
『カラスの親指』は2012年秋公開の予定となっている。
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