父の死から1年の瑛太が「背中を押してくれ、何かと決別できた」と窪塚洋介に感謝！

2012.02.25

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『青い春』『空中庭園』などで知られる豊田利晃監督の最新作『モンスターズクラブ』。この映画のプレミア試写会が2月23日にスペースFS汐留で開催され、キャストの瑛太、窪塚洋介、草刈麻有、KenKen（RIZE）、ピュ〜ぴる、豊田監督が舞台挨拶を行った。

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本作はアメリカの天才数学者にして連続爆弾魔のユナボマーにインスパイアされた物語。社会と隔絶された山奥で、爆弾を作ってはあらゆる機関や企業に送りつける爆弾魔の役を瑛太が演じる。

豊田監督はキャスティングの経緯について「新井浩文と電話していたら横に瑛太がいて、『今度こういう作品をやるんだけど』と言ったら、『俺がやりたい』って言ってくれて、『じゃあやりましょう』ってなりました」と説明。

豊田監督作品4度目の出演にして、本作で初主演となった瑛太は「新井くんの横にいて良かったなって思いました」と笑顔をのぞかせると、「やるべきものというか、運命が目の前にやってきたので、それにしっかり応えたいと思いました」と出演を決めた理由を明かした。

また、真冬の山形県最上町でのロケのエピソードについて瑛太は「役作りのために、撮影に入る前にセットの山小屋に1人で泊まったのですが、劇中に出てくる“P（白塗りの人物）”が本当に現れたんです。そしたら、その正体は監督に指示された助監督さんだったんですよ（笑）。それから、寝ようと思っても全然寝れなくて、本当にひどい監督だなと思いました」と監督への愚痴をこぼし、笑いを誘っていた。

本作で映画初出演となったKenKenは「右も左も分からなくて、緊張しないフリをするだけで大変だった」と振り返ると、「うちの兄（金子ノブアキ）も役者をやっていて、『演技をやる』と自分の口からは言わないつもりでしたが、（監督からのオファーを受けて）チャンスだと思い、やろうと思いました」と出演を決めた理由について明かした。

豊田監督の前作『蘇りの血』にも出演した草刈は、監督からのオファーを受け「とっても嬉しかったです。そのとき短期留学してたのですが、話をいただいた瞬間に即行で『帰ろう！』って思いました」と喜びのコメント。

現代美術作家のピュ〜ぴるは「監督の頭のなかにあるイメージを具現化するために大勢のスタッフが動いて、そのなかに私も入るってことが、自分のものづくりのなかでは初めての経験で、すごい新鮮でした」と語っていた。

撮影中の2月16日には、父の死という悲劇にも見舞われた瑛太。「撮影中つらいこともあったんですけど、窪塚さんがずっと一緒にいてくれたんですよね。控え室のせまい空間で、死生観って何なんだろうとか何時間も話して、窪塚さんには本当救われました。背中をポンと押してくれて、何かと決別できたんじゃないかなと思います」と感謝の言葉を述べると、窪塚は「正直、俺だったらできなかったかもしれない。でも、瑛太は胸を張って凛としていて、すごいと思った。逆にありがたかったのは、俺の方」と述べ、互いに讃え合っていた。

『モンスターズクラブ』は4月21日より渋谷ユーロスペースほかにて公開される。