菅田将暉、失われていく記憶の切なさに「気づいたら泣いてました」

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(C)2022「百花」製作委員会
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菅田将暉と原田美枝子が親子役『百花』

川村元気が発行部数18万部越えの自作小説『百花』。このたび、川村自ら監督・脚本を担当し、菅田将暉原田美枝子W主演で映画化することがわかった。公開は、来年22年9月9日。

記憶を失っていく母と向き合う息子を演じるのは、菅田将暉。

菅田は、「川村元気さんとはこれまで色んな現場でお会いし、何本もお世話になっているのですが、世界中を飛び回り常に新しいものを探し続けるその姿勢に、どこか超人めいた華やかさを感じていました。しかし今回ご自身で書き、監督する『百花』を初めて読んだ時にびっくりしました。こんなにも小さな、小さな小さな物語。誰もが通る、親子の、家族の、褪せていく記憶の世界。どうしようもない人間の性が溢れていて、原作小説を読みながら気づいたら泣いてました」と原作の素晴らしさに言及。

さらに、「今、川村元気さん本人の手で残すべき作品だと思いました。自分の曖昧な記憶と向き合い、忘れていく人間を自覚し、足掻いていこうと思いました。そして、一生忘れられないテイクが生まれました。原田さんとふたり、ボロボロになりました。ふと思い出してはニヤニヤしています」と現場を振り返った。

すべてを忘れていくなか様々な時代の記憶を交錯させていく母を演じるのは、原田美枝子。

原田も、母の記憶にまつわるドキュメンタリー映画をつくっていたので、原作に強く惹かれたという。

撮影現場については、「当たり前だったことが次の瞬間分からなくなる、記憶を失っていく様をリアルに見せていくのは非常に難しく大変でした。また現在の自分と20歳以上若い過去の自分の両方を演じたりと、いろいろなチャレンジがあり、冒険をさせてもらった現場です」と明かす。

さらに、「なかなかOK が出なかったシーンのロケで、ふと空を見た時、黒澤(明)さんや溝口(健二)さん、私の恩師である増村(保造)さんたちが並んで見守ってくれているような、不思議な感覚を味わいました」との原田ならではのエピソードも。

共演した菅田については、「個性の強い方という印象だったんですけど、話し始めたらすごく素直で頼れる方で、たくさん支えてもらいました」と印象を語った。

美しくも切なさを予感させる映像も公開

劇中ビジュアルと超特報映像も公開された。

ビジュアルには、夕暮れ時の諏訪湖を背に、微笑む母・百合子(原田)と見つめる息子・泉(菅田)の 姿が写し出されている。

40秒の“超特報映像”は、「また、母が遠くへ行ってしまいそうな気がした──。」という菅田のナレーションで始まる。

花火を見つめる2人、幼少のころの記憶、お互いを探し駆け出す姿、そして随所に映し出される“花”……。

現在と過去の記憶が入り混じった映像から、記憶を失っていく母の行く末を予感させる映像となっている。

記憶を失っていく母との記憶、呼び覚まそうとする秘密とは?

本作品は、記憶を失っていく母と、母との思い出を蘇らせていく息子の物語。

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葛西泉は、レコード会社に勤務し、社内結婚をしてまもなく子どもが生まれようとしている日常から一変。記憶を失っていく母を目の当たりにして、封印していたはずの過去の記憶に向き合うことなる。

一方、女手一つで育ててきた息子とある事件をきっかけにすれ違うようになってしまった百合子。記憶を失っていくなか、思い出の奥底にある「秘密」に手を伸ばそうとする。

川村によれば、既にクランクアップし目下編集中とのことだが、「菅田将暉、原田美枝子の凄まじい姿が映っていることだけは確かです」とアピールする。

『百花』は、来年22年9月9日より公開される。

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