ディズニー生誕110周年記念『ジョン・カーター』が映画史上最大の赤字の可能性!?
ウォルト・ディズニー生誕110周年記念作品として、約2億5000万ドル(約200億円/1ドル80円計算)もの予算を投じて製作された『ジョン・カーター』。既に3月9日より全米公開されているが、現在までに全世界で約1億8400万ドル(約147億2000万円)という成績で、米ウォルト・ディズニーは約2億ドル(約160億円)の赤字になる見通しだと発表した。このままいくと映画の歴史においても、最も高額な赤字の作品の一つとなりそうだ。
本作品は、「ターザン」の産みの親でもあるエドガー・ライス・バローズの小説「火星」シリーズの「火星のプリンセス」を映画化したファンタジーアドベンチャー大作。『スター・ウォーズ』や『アバター』にも影響を与えた伝説的作品であり、『ファインディング・ニモ』や『ウォーリー』といったヒット作で知られるアンドリュー・スタントン監督が手掛けるということでも期待されていたが、全米初登場は2位にとどまり、現在は3位と既にランクダウンしている。
その原因として、メディアでは「ストーリーが理解しにくい」、「ほかのSF作品に影響を与えたことがかえって原因となり、既に見たことがあるような作品に感じる」など厳しい声も上がっているが、若手俳優で主演に抜擢されたテイラー・キッチュの活躍に注目したい。
本作は、製作費のほかにマーケティングに約1億ドル(約80億円)を投入しており、さらに劇場と興行収入を分ける為、ディズニーとしても大きな痛手となることは間違いない。そのため、このままだと今年は、5月公開(日本公開は8月17日)の『アベンジャーズ』と、6月公開(日本公開は7月21日)の『メリダとおそろしの森』といった、ほかの作品に希望を託すしかなさそうだ。
果たして、4月13日から公開される日本での興行成績は一体どのようになるのか。赤字軽減の助けになることを期待したいところだ。(文:Masami Shimura/London)
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