ピーター・バラカン「ブラックミュージックを聞くようになったのはストーンズのおかげ」
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『ワン・プラス・ワン』トークイベント開催
ジャン=リュック・ゴダール監督がザ・ローリング・ストーンズのレコーディング風景を撮影した伝説の音楽ドキュメンタリー『ワン・プラス・ワン』が、8月のチャーリー・ワッツ訃報を受け12月3日よりリバイバル上映中だ。去る12月8日に、ブロードキャスターのピーター・バラカンをゲストに迎えたトークショー付き特別上映が新宿ピカデリーで実施された。
・まさにドラム神! 急逝したチャーリー・ワッツ追悼リバイバル上映
1978年に日本で初めて劇場公開され96年にもリバイバル上映された本作品だが、当日の観客は今回の追悼上映が初見という人も多数だった。ロンドン出身のバラカンが初めて鑑賞したのは96年の日本上映だった。
ストーンズのレコーディング風景を撮影した68年といえば、ちょうどストーンズの黄金時代が始まる時期。バラカンは、次のように紹介する。
「ストーンズがデビューした時、僕は12歳で、その後ずっとリアルタイムでストーンズを聞いてきた世代。『悪魔を憐れむ歌(sympathy for the devil)』が収録されているアルバム『ベガーズ・バンケット』を聞いて、ストーンズが戻ってきた! という安心感があった。そこから 4 年間、誰が聞いても“ストーンズらしい”時期に入っていく。その記念すべき1曲の録音が本作」
また、見所については次のように語った。
「ストーンズの録音風景をじっくり見ることができる映像で、オリジナルメンバー全員が揃っている姿を見れるのはこれだけ。とても貴重だし、ブライアンの頼りない姿は痛ましくも興味深い、キースは仕切っているなあ……。ロックのピアノでニッキー・ホプキンスほど凄い人はそうそういない」
とくに、今回リバイバル上映のきっかけとなった、ドラマーのチャーリー・ワッツの人物像について尋ねられると「デビューの時からずっとストーンズの心臓部を務めていた人。ストーンズを聞いてい てチャーリーを当たり前に感じている時期もあったが、マーティン・スコセッシ監督の『ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト』を見て、チャーリーがいないと今のストーンズは成り立たないと思うほど、彼の存在感を凄いと思った」と語った。
さらにその理由について深掘りして解説してくれた。
「チャーリーがなぜそんなに特別なのかというと、ロックンロールの“ロール”の部分が凄かった。ジャズをずっとやっていたから、リズム感がスウィングする。ロックをやっていても彼は微妙にスウィングしていた」
その後は、バラカンのストーンズにまつわる思い出話に。
「ずっとストーンズが好きで、僕がブラックミュージックを聞くようになったのはひとえにストーンズがいたから」
レコードをたくさん買えなかった当時、ストーンズのアルバムやインタビューからブラックミュージックなどを学んだというバラカン。熱いトークに会場は大盛り上りに。最後には、これから鑑賞する観客に向けて「みなさん楽しんでください!」と笑顔でコメントし、会場を後にした。
ゴダールの誕生日に43年ぶりのリバイバル上映
この作品は、来年22年に結成60周年を迎える平均年齢76歳のストーンズをゴダール監督が捉えた伝説的なドキュメンタリー映画。日本で初公開されたのは78年11月1日で、今回実に43年ぶりのリバイバル上映となった。
当時のロンドンを舞台に、バンド黄金期を迎える若き日のストーンズのレコーディング風景が収められており、ロック史に残る名曲「悪魔を憐れむ歌」が完成するまでの過程と、社会運動にかかわるドキュメンタリーめいたフィクション映像が交差するスタイリッシュな音楽映画だ。
ちなみに、公開日の12月3日は、ゴダール91歳の誕生日でもあった。
『ワン・プラス・ワン』は全国で公開中だ。
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