家族の愛を瑞々しく描いた長編アニメ映画『ももへの手紙』が4月21日に公開となり、丸の内ルーブルで行われた初日舞台挨拶に主人公ももの声を担当した美山加恋、ももの母親役の優香、主人公たちを温かく見守る妖怪イワ役の西田敏行と、沖浦啓之監督が登壇した。
初日を迎えた感想について美山は「すっごく嬉しいです。アフレコから1年半経っていて、その間に自分も成長したなぁと思います。長かったような、短かったような不思議な気持ちです」と挨拶。優香は「やっとこの日を迎えられて本当に嬉しいです。加恋ちゃんとのアフレコもすっごく楽しくて、本当にお母さんと呼んでほしくなっちゃうくらい仲良しになりました(笑)」と話した。
西田は「親子って近すぎてうまくコミュニケーションできないことが多いですよね。いなくなって初めてわかることもありますし、私自身、母を亡くして初めて母親の偉大さを実感したりもしました。この作品は、そんなことを気付かせてくれる温かい気持ちになれる作品です。すべてのものに愛がぎっしり詰まっていることを教えてくれると思いますので、最後までじっくり楽しんでください」と語った。
本作は全米、韓国、台湾、香港と海外での公開も続々と決定している。そのことについて沖浦監督は「とても日本的な作品だと思っているので、国や文化が違っても理解していただけることが本当に嬉しいですね」と話していた。
また、この日は、映画の“大切な人へ思いを伝える”というテーマにあわせて、舞台となった広島で実施中の「父から娘への手紙」キャンペーン最優秀賞に輝いた佐渡父娘と湯崎英彦広島県知事も登壇。18歳でひとり暮らしを始めたばかりの娘と一緒に広島から上京した父は、まさか自分の作品が選ばれるとは思わなかったと驚いている様子。手紙を読み上げる際には緊張のあまり手が震える場面も見られたが、娘が生まれるときに母親が亡くなってしまい、以来ずっと父子家庭だったというその内容に、会場内からはすすり泣きが聞こえ、キャスト陣も思わず涙ぐんでいた。
最後に美山は「この作品に参加させていただけて本当い誇らしいし、光栄に思います。最後の最後まで愛にあふれた作品なので、じっくり楽しんでいただけると嬉しいです」と映画をアピールしていた。
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