2003年の韓国を舞台に浪人生と古書店員の手紙による交流を描いたラブストーリー『雨とあなたの物語』が、12月17日より公開。ムビコレでは、チョ・ジンモ監督のインタビューを掲載中だ。
・1通の手紙が紐解く8年越しの真実/『雨とあなたの物語』チョ・ジンモ監督インタビュー
「待つ時間が必要な時に2人がどんなやり取りをするのか、それを描くのに手紙が最も適していた」
まだスマートフォンもSNSもなかった時代。浪人生のヨンホが送った手紙を古書店で働くソヒが受け取ったことから2人を取り巻く日常が彩り始める。繰り返される退屈な日常の中で生きる活力を失っていた2人は、いつの間にか手紙を待つことにときめき、行き来する手紙と一緒に癒しと勇気を分かち合うようになる。
主人公の予備校生ヨンホを演じるのは、4年振りのスクリーン復帰となる俳優カン・ハヌル。病床の姉を支えながら母と共に古書店を営むソヒ役には、『サニー 永遠の仲間たち』(11年)で強烈な印象を残したチョン・ウヒ。キャスティングについて、「もしやるとしたらヨンホはカン・ハヌルさん、ソヒはチョン・ウヒさんだったらいいな」と思っていたと話すチョ・ジンモ監督。「私にとっては奇跡に近いキャスティングです」と、望み通りのキャストに決まった喜びを振り返った。
手紙が重要なアイテムとなる本作。SNSやメールでのコミュニケーションが当たり前となった今、あえて手紙をモチーフにした理由を聞かれると、「手紙もある視点から見ればコミュニケーションツールです。手紙が発展するとSNSになりますよね。ただ、手紙は基本的に待たないと返事を受け取れず、物理的な時間が必要です。この映画では手紙そのものが重要なのではありません。待つ時間が必要な時に2人がどんなやり取りをするのか、それを描くのに手紙が最も適してたんです。これは2人の物語であり、その小道具として手紙が使われていると思って頂ければ幸いです」と語ってくれた。
さらに、手紙をやりとりする場所として工房と古書店を選んだ理由については、「工房と古書店はキャラクターの心情に沿ったものにしたかったんです。カン・ハヌルさんが演じたヨンホの工房は、父親や家族からの影響を受けた雰囲気を表現したいと思いました。人によっては少しもどかしいと感じるかもしれませんが、ヨンホはずっと工房を守っていこうとするんですよね。また古書店についてですが、時代の変化と共に消えていく空間だと捉えました。ソヒというキャラクターが古書店を営めたのは、ソヒの気持ちと古書店という空間が上手く共存していたからです。けれど現実的な困難にぶつかるうち、最終的にはソヒの気持ちが少しずつ変わっていった。つまりソヒの変わりゆく感情と消えゆく古書店という空間がリンクしていたと考えています」と話した。
劇中のアイテムや場所などから、チョ・ジンモ監督のこだわりが伝わってくる。インタビューでは、タイトルを『雨とあなたの物語』に決めた理由や、劇中に登場するセットについても詳しく語っている。チョ・ジンモ監督のインタビュー全文はこちらから!
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