子ブタたちが必死に立ち上がる姿 生き物たちの躍動感にうち震える! 名優も絶賛した“ブタ”のドキュメンタリーとは?

#GUNDA/グンダ#ヴィクトル・コサコフスキー#ドキュメンタリー#ホアキン・フェニックス#動物

グンダ

“最も革新的なドキュメンタリー作家”と称されるヴィクトル・コサコフスキー監督の最新作『GUNDA/グンダ』が、1210日より公開。ムビコレでは、コサコフスキー監督のインタビューを掲載中だ。

・『GUNDA/グンダ』ヴィクトル・コサコフスキー監督インタビュー

「モノクロにすることで、見た目よりも魂に焦点を当てることができると感じた」

本作は、母ブタのGUNDAと農場に暮らす動物たちの深遠なる世界を捉えた驚異のドキュメンタリー。生まれたばかりの子ブタたちが必死に立ち上がり、GUNDAに乳を求める。一本脚で力強く地面を踏み締めるニワトリ。大地を駆け抜けるウシの群れ……。迫力の立体音響で覗き見るその世界には、ナレーションや人工的な音楽は一切ない。研ぎ澄まされたモノクロームの映像が動物たちの本質に宿る美に迫り、驚異的なカメラワークが躍動感あふれる生命の鼓動を捉える。

そこで暮らす生き物たちの息吹に耳を傾けると、普段であれば誰も気に留めないようなその場所が、突如“無限の宇宙”に変わる。斬新な手法と叙情豊かな語り口で描かれる映像詩に、世界の名だたる映画作家たちが賛辞を送った。

これまでに国内外で100以上の映画賞を受賞し、注目されているコサコフスキー監督。本作を制作することになった経緯について聞かれると、「私たちが地球を共有している生き物たちについての映画をずっと作りたいと思ってきました。彼らを見下したり、擬人化したりすることはしません。また、感傷的に表現するのは避け、ヴィーガンのプロパガンダにならない映画を目指しました」と答えた。

コサコフスキー監督がGUNDAと出会ったのはリサーチのためにノルウェーの郊外に訪れた初日だった言う。コサコフスキー監督は、パワフルなキャラクターであるGUNDAの感情や経験を通訳する必要はないと考え、一切の字幕や吹き替え、音楽を抜きにしてこの映画を作ることに決めた。

「通常、動物についての映画は、人間が動物について語ったり、説明します。そうすると、動物から注意がそれてしまいます。動物の屠殺や血なまぐさい詳細を説明する映画も目指しているものとは違います。それはプロパガンダであり、人々から拒否されてしまうからです。制作者の感情を排除し、動物たちの息遣いや、彼らがどのようにコミュニケーションをとるのかを見せたかったのです」。

また、本作をモノクロで撮影した理由についても同じような理由だったと話す。「ひとつは『映画』の原点に私を立ち戻させてくれるから。また、状況によっては観客が色に圧倒されてしまうことがあるからです。生々しい血の色や鮮やかな色味の背景にはつい気を取られてしまいますよね。私は本作で可愛らしいピンク色の子ブタたちを見せたいわけではありません。そのような形で観客を誘惑したくなかった。モノクロにすることで、見た目よりも魂に焦点を当てることができると感じたのです」。

『ジョーカー』(19年)でアカデミー主演男優賞を受賞した名優ホアキン・フェニックスが絶賛し、エグゼクティブ・プロデューサーに名乗りをあげた本作。インタビューではこのほかにも、コサコフスキー監督がこだわった撮影や音についても詳しく語られているのでぜひチェックしてほしい。ヴィクトル・コサコフスキー監督のインタビュー全文はこちらから。