ブルーノート・ストーリー
ブルーノート・ストーリー

「ジャズファンでなくても楽しめる唯一無二の作品」

伝説の「ブルーノート」レーベル立ち上げの真実に迫る音楽ドキュメンタリー『It Must Schwing:The Blue Note Story(原題)』(18年)が、邦題『ヴィム・ヴェンダースプロデュース/ブルーノート・ストーリー』として2022年3月11日より角川シネマ有楽町他にて1週間限定で公開されることがわかった。

この上映は、2021年7月11日から8月9日に映画配信サービスJAIHO(ジャイホー)で配信したところ、配信終了後も「劇場の大きなスクリーンで見たい」「大音量でジャズを聞きたい」と会員から多数の要望が寄せられたことを受けて実現したもの。

伝説のレーベルが誕生した背景のみならず、独自のレコーディングスタイルとサウンド形成の裏側を、さらにはハービー・ハンコック、ウェイン・ショーター、ソニー・ロリンズ、クインシー・ジョーンズ等名だたるジャズミュージシャンたちと、ジャズクラブ「ヴィレッジヴァンガード」のオーナー故・ロレイン・ゴードンを始めとする創設者2人の周囲の人々による証言で紐解いてゆく。

製作総指揮はヴィム・ヴェンダースが務め、 監督はドイツで数多くのドキュメンタリーを手掛けるエリック・フリードラーが担当している。

ブルーノート・ストーリー

ヴェンダースは、ジャズファン以外にも楽しんでもらえる唯一無二の作品だとコメントしている。

「資金はなく、ジャズへの情熱だけでレーベルを立ち上げたアルフレッドとフランシス。ビデオカメラなどもちろんない時代を生きたふたりの冒険を伝えるには、これ以上ない最高の形になったと思う」

また、コメンテーターのピーター・バラカンも、「ドイツからの移民2人によってジャズ史上最も重要なレコード会社が育まれたこの物語は、音楽への愛情、そしてミュージシャンへの尊敬に溢れた奇跡のような話」と本作品を紹介する。

人種差別による苦悩とジャズへの愛に満ちた音楽ドキュメンタリー

“ライオンと狼(ウルフ)”──ミュージシャンたちから親しみを込めてそう呼ばれた2人のユダヤ系ド イツ人、アフフレッド・ライオンとフランシス・ウルフは、アメリカに渡りジャズ レーベル「ブルーノート」を立ち上げた。公民権運動以前、厳しい人種差別があった時代に生きたミュージシャンたちの希望となったこのレーベル下で、演者と創設者、人種も国籍も違う者たちが、差別に対する苦悩と ジャズへの愛によって結びつき、喜びと悲しみを共に奏でてていく──。

『ヴィム・ヴェンダースプロデュース/ブルーノート・ストーリー』は、2022年3月11日より1週間限定で公開される。