この冬、4K時代のホームシアターを盛り上げる日本とフランスのUHD BDハイエンド再生機
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配信の時代に登場した気概あふれる4K BD再生機
コロナ禍の長期化により、巣ごもり生活が定着。エンタメも映画や音楽、ゲームなどを家で楽しむ「ホームシアター」にこれまで以上に注目が集まっている。「せっかく楽しむのであれば」とスマートフォンやタブレットではなく、映画館の迫力に近い環境で見ようという高画質&高音質への欲求も高まっている。本稿では、そんな流れを取り込むこの冬注目の4K Blu-ray再生機を紹介する。
オーディオの名門テクニクスの血が脈々と。パナソニック
まず紹介するのは、2022年1月下旬発売予定のパナソニックの4K Blu-rayレコーダー「DMR-ZR1」だ。
オーディオビジュアルのマニアにとって、パッケージディスクを再生する専用プレーヤーには、格別の思いがあった。パッケージディスクそのものが、芸術作品を所有することとイコールだったからだ。
もっともパナソニックは高画質高音質でのブルーレイ再生を、ディスク再生に特化したプレーヤーではなく、ハイビジョン放送も録画できるハイエンドのレコーダーで取り組もうという気概があった。事実、DMR-BZT9000やDMR-UBZ1は、「レコーダー」というカテゴリーの製品でありながら、同軸アナログ音声出力を装備したり、録画機能をOFFにすることで、再生専用プレーヤーよりも高いパフォーマンスを見せる側面もあった。
一方、ハイエンドの再生専用プレーヤーを発売していたのは、パイオニアとオッポだったが、両者とも生産を終了。するとその穴を埋めるように、パナソニックは再生専用4KBDプレーヤー「DP-UB9000」を発売。しかしそれも、発売から3年を経過し、ハイエンド再生ができる後継機種が待たれていたところだった。
2022年1月下旬に発売される「DMR-ZR1」は、その「DP-UB9000」で培った高画質高音質の技術を踏襲し、レコーダーとしての最新機能を盛り込んだ究極のオールマイティを目指している。
4K/8K放送の録画・再生のほか、NetflixやAmazon Prime Video、dTV、ベルリンフィル デジタル・コンサートホールといったインターネット動画配信サービスやYouTubeでも4Kコンテンツの増加を受け、パッケージディスクだけでなく、配信系の映像作品も含めたあらゆるコンテンツを高画質高音質で楽しめる。
そのため、「DP-UB9000」で見られたディスク再生のための高品質な回路や部品だけでなく、LAN端子に個別のクロック発振回路を採用するなど、配信系の再生に関わる部分にも超低ジッター設計を施しているのが驚きだ。
その代わりと言ってはなんだが、アナログ音声出力は省かれた。一方、デジタルでの信号処理は進化し、新4K放送の22.2チャンネルの音声をドルビーアトモス対応のサラウンドシステムに最適化して出力する機能など、本格的なホームシアターユーザーへの配慮が行き届いている。
放送から配信まで、様々な4K/8Kコンテンツを高画質で扱うには唯一最高のモデルと言えるだろう。
ディスク再生を極めるプレーヤーがフランスから来日!
「DMR-ZR1」とは対照的に、ディスク再生専用プレーヤーを極めるべく開発されたのが、フランスREAVON(リーヴォン)社のユニバーサルディスクプレーヤー「UBR-X200」だ。
ディスク再生に特化することで、余計な回路はできるだけ排除し、最高峰の画質と音質を目指すという思想の下、BluetoothやWiFi接続に対応しないMediatek(メディアテック)のMT8581チップセットを採用する。
デジタルをアナログに変換するD/Aコンバーターには、あえて近時主流のチップではなく、TI社製バーブラウンPCM1690を採用(ステレオ再生用にはPCM1795×2)、温かみのある自然なサウンドを目指したという。
その他、SDR/HDRプリセットモード、ダイレクト/トランスポート機能、SACDの再生(HDMI出力でのDSD出力も可能)やDSDファイルの再生に対応。ハイエンドのオーディオのプレーヤーとして不可欠とされるマルチチャンネル・オーディオのアナログ出力(7.1ch)、XLRバランス出力(2ch)などを搭載する。国内代理店のタクトシュトックのサポートも手厚く、OSD画面は日本語にも対応している。
リーヴォン社代表のジャック・ベンサクンは、「なぜREAVONの映像と音が良いのか? 内部に使われているパーツ類が素晴らしい統合性を持ち、完璧に機能しているからだ。良い部品を使うだけではダメなことを我々は知っているんだ」と答えている。
なお、チップセットの仕様でDLNA再生にも対応しており、NAS上の動画ファイルや音楽ファイルを一応扱えるが、こちらはあくまでオマケ。とにかくパッケージソフトを濃密に味わいたい向きに相応しいハイエンドプレーヤーだ。
すでに12月の初回出荷分は完売。2022年の次回入荷が気になる方は、ホームシアター専門店で視聴しよう。(文:fy7d)
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