1965年にイギリスで放送を開始し、半世紀以上にわたり世代を超えて愛され続けている特撮テレビ番組『サンダーバード』。その完全新作となる日本語劇場版『サンダーバード55/GOGO』が公開中。ムビコレでは、劇場版の構成を担当した樋口真嗣、鉄道ファンとして知られる“メカ好き”モデルの市川紗椰のインタビューを掲載中だ。
・日本語劇場版『サンダーバード55/GOGO』 樋口真嗣 ✕ 市川紗椰対談
“今の時代”にあえて前の技術のまま作ることに拘った制作チームに称賛
本作品は『サンダーバード』生誕50周年に合わせて、イギリス本国で制作された3本の「サンダーバード50周年記念エピソード」を、樋口監督が1本の劇場版作品として構成したもの。それぞれのエピソードは、放送当時に制作された3本の音声ドラマをもとに、『サンダーバード』研究者のスティーブン・ラリビエーが中心となって制作した。
自らも『サンダーバード』のファンであることを公言している樋口監督。新エピソードを見たときは、「全話見ているはずなのに見落としてたものがあるのか?」と思ったほどだったという。「実際クォリティすごいですよね。人形はそのまんま残っていて」と話す市川に対し、「結構作り直したりとか、新しい要素とかもあるんだけど、我々だと自分だったらこうするとか、ちょっとカッコ良くしちゃったりするわけですよ。そこをグッとこらえいてるところが本当に素晴らしいなと思いましたね」と樋口監督。“今の時代”に前の技術のまま作ることに拘った制作チームに対し称賛を贈った。
「完全オリジナルを作れるとしたらどんなストーリーにしますか?」という市川の問いかけに対し、樋口監督は「自分がやりたいというわけではなく、誰かやってくれないかなって感じなんですけど」と前置きした上で「テレビシリーズって最終回がなくて、シーズン2とかシーズン3とかって続いていくものが多く、『サンダーバード』も多分そうするつもりだったんです。でも、やりたいことがどんどん変わっていって…(中略)それから20何本作った後に映画を2本作ったんですけど、それを最後にもう続きはないんです。だからぜひ最終回をやって欲しいですね。『さらばサンダーバード』とか! 絶対泣けると思うんですよ」と、”幻の最終回“についての熱い夢を語ってくれた。
「日本でも今回新しい声優陣で違和感なくできてますしね」と市川。樋口監督は「今回僕は声優さんのキャスティングに関わってはないですが、今、芸能界で一番黒柳徹子さん濃度が高い女優さんってことで、満島ひかりさんが起用されましたね。黒柳徹子さん役をやってますからね! ということはもう、憑依は完了してると思って」と、キャスティングについても大満足の様子。新エピソードは、『サンダーバード』ファンにとって新たな可能性が広がった制作となったようだ。
最後には、「お話を伺って、世代を超える特撮の魅力を感じましたね。あとは、やっぱり愛の深さですね。もっと色々と裏側の話とか聞きたいなって思いました」と話してくれた市川。2人の特撮愛・サンダーバード愛が溢れるインタビュー全文はこちらから。
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