俳優の北村匠海が1月8日、都内で実施された映画『明け方の若者たち』の公開記念舞台挨拶に黒島結菜、井上祐貴、原作者のカツセマサヒコ、松本花奈監督と共に登壇。本作や信念の抱負などを語った。
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北村匠海、2022年は「カニ味噌のような人間になりたいです」
2022年最初の舞台挨拶となる北村は、年末年始をどう過ごしたか聞かれ「年末は大規模な歌合戦(=紅白歌合戦)に参加しておりました(笑)。年始は実家に帰って飲み正月みたいな…」とコメント。これに対し黒島は「年末は大規模な歌合戦を見て過ごしました。とても良かったです」とほほ笑んだ。
劇中では主人公“僕”を演じた北村。12月31日に公開された作品が自分の手元から離れていく「寂しさを実感しています」と心境を語ったが、あらためて本作の撮影の日々を振り返り「同世代の若者でこの映画を作れたという思いが撮影中からすごく強くて、大学の映画サークルの自主映画を作っているような感じというか、密度の濃い作品を作っているなと感じていました。2週間くらいの短い撮影期間に、何度も何度もみんなで明け方を見ながら撮影して、『また明日も会える』と思っている間に終わっちゃった印象で、僕自身も思い出深い場所での撮影だったり、劇中の曲も自分が青春と言われる時期に聴いていた曲が使われていたり、撮影期間の駆け抜け方も青春に近いものがありました」と充実した表情で語った。
井上は、バッティングセンターで見事な打撃を披露するシーンのためにかなり練習を積んだそう。「台本を読んだとき、カッコよく打てないとダメだと思って、僕は野球が苦手なので、撮影の1ヵ月半前から(バッティングセンターに)通って、手にマメをつくりながら、打てるようになって挑みました」と語ったが、北村が、劇中で井上が見事に打ち返しているように見えるボールは実はCG技術によるものだと種明かし。井上は「結果的にCGになったけど、(練習を)やってよかったと思います」と誇らしげに語りつつ、北村を見やり「隣でカンカン打ってるんですよ(苦笑)」と井上の隣で運動神経抜群の北村が見事なバッティングを見せていたという裏話を明かした。
また井上は、北村演じる“僕”がシャワールームで感情を高ぶらせるシーンについても意外なエピソードも暴露。“僕”がシャワーヘッドで壁を強く叩くシーンで、北村が本気で叩いたために「本当にケガをして、(手が)真っ赤になっていた」と明かした。北村は「(演じる上で)1回、本気でやるタイプなので『やってみるか』と本気でブワーッとやったら見事に血だらけに…。爪が半分なくなりましたけど、これが“僕”の痛みだよなぁて思いました」と語り、これにカツセも「すごい解釈!」と驚愕。朝まで撮影した後の撮影だったそうで北村は「いろんなことがハイになってました。マネージャーにメッチャ怒られました…」と苦笑を浮かべていた。
登壇陣に2022年の抱負を尋ねると、北村は「2022年はいっぱい失敗できたらと思います。去年、役者としてもバンドとしても得たものが多かったので、だからこそ一度、立ち止まっていろんなことを学び直したいです。なので、抱負は…『地味に生きる』感じです(笑)。たくさん学んで中身がぎっしり詰まったカニ味噌のような人間になりたいです(笑)」と回答。黒島は「ハッピーに楽しく1年を過ごしていけたらと思います!」と笑顔を見せた。