全米同時公開避け奏功、日本でも猛ダッシュ・ヒットに
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』が1月7日から公開され、10日までのオープニング4日間で興行収入約16億9200万円を記録。大ヒットスタートを切った。21年の洋画の大ヒット作のオープニング3日間を見ると、『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』(約7億9600万円)、『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』(約6億1100万円)、『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』(約6億2400万円)。『ノー・ウェイ・ホーム』の数字は4日間とはいえ、これらの作品を大幅に上回る猛ダッシュを見せた。
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IMAX版、4D版、DOLBYCINEMA版でも上映。上映スクリーン数を最大限確保するために、競合作品の多い全米との同時公開(12月17日)を避け、1月7日に公開日をずらしたようだ。
シネコンでの上映回数は、通常は1日5回のところ、字幕版と吹替版を合わせて10回上映するところが目立つ。公開初日となる7日、午前0時にTOHOシネマズ日比谷や新宿ほか全国53館で最速上映を実施。日本最大級の動員を誇るTOHOシネマズ新宿では7日の午前0時~1時にかけて3回上映。その後、朝7時50分から深夜29時30分までIMAX版・MX4D版を含め計31回上映した。翌8日には公開記念スペシャル舞台挨拶を全国同時生中継。公開に弾みをつけた。
17年『スパイダーマン:ホームカミング』は総興収28億円、19年『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』は総興収30.6億円。『ノー・ウェイ・ホーム』が総興収で前2作を上回るのは確実だ。日本でのマーベル映画最大のヒット作が19年『アベンジャーズ/エンド・ゲーム』の61.3億円、アメコミヒーロー映画最大のヒット作が02年『スパイダーマン』の75億円。『ノー・ウェイ・ホーム』はどこまで興収を伸ばすだろうか。
ちなみに、21年12月17日から公開されたアメリカでは、初日3日間で興行収入2億6000万ドルをあげ、歴代2位のオープニング興行成績となった。1月9日時点の総興収は6億6840万ドルで『タイタニック』を超えて歴代6位。5位『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』6億7880万ドル、4位『ブラックパンサー』7億ドルに迫っている。
なお、21年12月の公開作の興収ランキングTOP5は以下の通り(1月10日時点)。(文:相良智弘/フリーライター)
1位『劇場版 呪術廻戦 0』77.1億円
2位『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』18.7億円
3位『あなたの番です 劇場版』18.2億円
4位『99.9 刑事専門弁護士 THE MOVIE』17.8億円
5位『マトリックス:レザレクションズ』13億円
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