9月16日に閉幕した第37回トロント国際映画祭で、園子温監督の最新作『希望の国』がNETPACアジア最優秀映画賞を受賞した。
NETPACアジア最優秀映画賞はワールドプレミアもしくはインターナショナルプレミアの長編アジア映画に対して与えられる審査委員賞。今回、同映画祭で賞を受賞した日本映画は本作だけ。また、アジア映画のなかでも本作が唯一の受賞作となった。
授賞の理由について映画祭側は「全国民に深い傷を与えた大事件を、政治的な側面と人間関係の面から、決して声高にならずにアーティスティックに、しかし複雑さを失わずに描ききり、最後は希望と愛とで締めた」ことを挙げている。
また、この快挙について園監督は「あのとき日本で何が起きたか、今でも日本で何が起きているのか世界に見てほしい。この映画がきっかけになれば嬉しい」とコメントした。
『希望の国』は、東日本大震災後に起きた原発事故で生活を破壊された家族の姿を描いた問題作。10月20日より新宿ピカデリーほかにて全国公開される。
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