国際的に活躍、Disney+のマーベル・ドラマにも出演
フランスの俳優ギャスパー・ウリエルが19日(現地時間)、アルプスのスキー・リゾートで事故に遭い、亡くなった。享年37。
・地獄を生き延びた兵士を渾身の演技で体現『この世の果て、数多の終焉』ギャスパー・ウリエル インタビュー
ハンニバル・レクターの若き日を演じた『ハンニバル・ライジング』やグザヴィエ・ドラン監督の『たかが世界の終わり』、偉大なデザイナーの伝記映画『イヴ・サンローラン』などの主演で知られるウリエルは、滞在先のサヴォワ地方のスキー・リゾートで、別のスキー客と衝突して頭部に外傷を負い、ヘリコプターでグルノーブルに搬送されたが、その後死亡が確認された。
スキー場の広報担当によると、事故は18日午後3時58分(現地時間)にスロープ2本の合流地点で発生したという。ウリエルは事故発生時にヘルメットを着用していなかった。事故から約1時間後にグルノーブル大学病院に搬送された際、危険な状態で集中治療室で懸命の治療が続けられたが、翌19日午後4時過ぎに死亡が確認された。ウリエルと衝突したスキー客に怪我はなかった。
1984年、パリに生まれたウリエルは10代から俳優のキャリアをスタートさせ、『ジェヴォーダンの獣』で映画デビューした後、『かげろう』でエマニュエル・ベアールの相手役に抜擢されて脚光を浴び、ジャン・ピーエル・ジュネ監督の『ロング・エンゲージメント』でセザール賞有望若手俳優賞を受賞、『たかが世界の終わり』で同賞主演男優賞を受賞した。
英仏バイリンガルの教育を受けて英語も堪能なウリエルは20歳で『ハンニバル・ライジング』の主演を務めるなど、国際的に活躍。3月から配信予定のDisney+のマーベル・ドラマ『ムーンナイト』ではアントン・モガートを演じ、活躍の場を広げつつあった矢先の悲劇であり、家族で休暇を楽しんでいたパートナーでモデルのガエル・ピエトリと5歳になる愛息の心中は察してあまりある。
心からご冥福をお祈りいたします。
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