【今日は何の日】ニオイの日に見たい! 究極の“匂いフェチ”の映画とは…?

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パフュームある人殺しの物語
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パフュームある人殺しの物語
ユリ子のアロマ

今日、2月1日はニオイの日。2(に)0(お)1(い)と読む語呂合わせから決められ、消臭商品の普及を目的として制定された日だ。 

嗅げないからこそつい想像を膨らませてしまうのが、映画の中の“匂い”ではないだろうか。映画の中に登場する匂いは、様々な工夫を凝らして表現される。今回はそんな、“匂い”にまつわる映画をご紹介しよう。

・『パリの調香師 しあわせの香りを探して』グレゴリー・マーニュ監督インタビュー

女性の匂いを保存したい殺人鬼『パフューム ある人殺しの物語』

まずご紹介するのは、2007年に公開されたこちらの映画。18世紀のフランス・パリが舞台の作品で、タイトルの通りPerfume=香水がテーマになっている。

悪臭漂う魚市場で産み落とされた一人の男児ジャン=バティスト・グルヌイユは、生まれながらにして数キロ先の匂いを嗅ぎ取れるほどの嗅覚の持ち主。大人になったグルヌイユは、街中で出会った女性の匂い(体臭)の虜になり、うっかり女性を殺してしまう。

反省するどころか、好きな女性の体臭を消えないように保存したいと考えたグルヌイユは、調香師に弟子入りし、香りについて学ぶ。香りの保存方法を学んだグルヌイユは、“香りの保存”の実験のために美しい女性を次々に殺害し始める…。

“匂い”によってストーリーが展開されていく本作は、カメラワーク、鼻を「クンクン」とする音、俳優の表情などを駆使して匂いを観客に届けている。グルヌイユが生まれた魚市場の悪臭、土の匂い、香水店の華やかな香りなど、あらゆる匂いを頭の中で思い浮かべ、嗅ぎながら見てしまう作品だ。斜め上を行くラストに若干ツッコミたくなるが、最後にグルヌイユが辿り着いた“究極の香り”は一体どんな匂いだったのだろう…と想像を膨らませながら楽しんでみよう。

江口のりこ、アラサーの匂いフェチに!『ユリ子のアロマ』

次にご紹介するのは、“匂いフェチ”の女性の話だ。江口のりこ演じる主人公・ユリ子はアロマセラピストのアラサー女。そんなユリ子が、アロマサロンのオーナーの甥っ子である男子高校生・徹也(染谷将太)と出会い、その汗の匂いに惹かれて秘密の関係を持つように…というストーリーだ。

ユリ子のアロマ

好きな匂いは良い匂いとは限らない。「男子高校生の汗の匂い」や「剣道の小手の匂い」など、ユリ子が夢中になってしまう匂いもまさにそんな匂いだろう。しかし、ユリ子が恍惚の表情で汗をかいたイガグリ頭や、汗をたくさん吸い込んでいるであろう小手を嗅いでいる様子には、「うげ〜」とはならず、むしろ「なんか、わかる気がする…」となってしまうから不思議。

ユリ子は徹也の「モンモンした気持ち」を解消してあげる代わりに、徹也はユリ子に「匂い」を嗅がせてあげる。初めはそんな交換条件で始まる関係だが、次第にそれだけじゃない感情も混ざり合い、そして周りの人々も巻き込みだす。本作は、匂いだけでなく、そんな人間模様も楽しめる映画になっている。

今回は“匂い”にまつわる映画を2作品ご紹介したが、それ以外の作品でも、今夜はぜひ“匂い”に注目(注鼻?)して映画を楽しんでみてはいかがだろうか。(Y)