俳優の三國連太郎が4月14日午前、急性心不全のため都内の病院で逝去したことを受け、代表作の1つで、シリーズ化されていた『釣りバカ日誌』の1作目が追悼上映されることになった。上映は丸の内ピカデリーで4月20日から26日までの毎朝1回、午前11時からの回。
三國は1923年生まれ。本名は佐藤政雄で、1950年にスカウトされ、松竹大船撮影所に演技研究生として入所。翌51年、木下恵介監督『善魔』でデビュー。岸田國士の同名小説を原作にしたこの作品で、三國が演じたのは若い新聞記者役。役名の「三國連太郎」がそのまま芸名となった。
その後、『ビルマの竪琴』(56年)、『飢餓海峡』(65年)、『マルサの女2』(88年)、『ひかりごけ』(92年)など、数々の作品に出演。『わが母の記』(12年)が遺作となった。享年90歳。
また、『釣りバカ日誌14 お遍路大パニック!』(03年)から『釣りバカ日誌20 ファイナル』(2003年)までメガホンをとった朝原雄三監督は以下のようなコメントを寄せている。
「真っ黒になるまで台本に書き込みをし、『もう一度、お願いします』と何度も演技をやり直しされました。気力、体力の限界まで自身を追い込んで芝居をなさる姿に、一流の人間の仕事の仕方というものを目の当たりにさせられました。いつも『釣りバカ』以外の映画を撮ってくださいと、激励して下さっていたのに、新作(※朝原監督作『武士の献立』)を間に合わせられず、とても残念に、不甲斐なく感じています。安らかにお休みください」
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