アンジェリーナ・ジョリー、3ヵ月に渡る乳がん予防治療中も仕事をこなし日常生活維持
乳がん予防のために両乳腺切除手術を行ったことを米紙「ニューヨーク・タイムズ」の「私の医学的選択」という記事で公表した、現在37歳のアンジェリーナ・ジョリー。突然の発表に多くのメディアや世界中の人々も驚かされたが、手術に踏み切った背景には、母親で女優だったマルシェリーヌ・ベルトランが、約10年に渡る闘病生活の末、2007年にがんで56歳という若さで亡くなっていることが影響しているようだ。
アンジーは、もし今回の治療を行っていなければ乳がんになるリスクは87%もあったが、現在は約5%にまで下げることに成功。また、検査では、乳がんのみならず卵巣がんのリスクについても50%という高い数値が出ていたが、卵巣がん予防の手術はより複雑であることと、乳がんのリスクの方が高かったため、まずは今回の治療を優先させたことを説明。今後、卵巣がん予防手術を行う可能性を示唆している。
アンジーは、手術を含め約3ヵ月に渡る治療を4月27日に終えたが、その間、日常生活は維持し、今まで通り仕事も続けていたようだ。しかし、このことを公表した理由については、「乳がんを予防する選択肢があるということを、女性たち、特に家族に乳がんや卵巣がん歴がある人に知ってもらえればと思っています」と話している。
さらに治療方法についても述べ、現在では血液検査で発見できることや、そして毎年約45万8000人もの人たちが乳がんで亡くなっている現状などについても説明している。
また、婚約者であるブラッド・ピットについても触れ、「私は、愛情深くて支えになってくれるパートナーを持てて幸せです」と感謝し、治療の際も付き添ってくれていたことを明かした。「私たちは、この選択が家族にとって正しいことで、家族の結束をより強くしてくれると確信していました。そしてそうなったのです」とし、6人の子どもたちにも「乳がんで私を失うことはないから、怖がる必要はないのよ」と話したという。
ブラッドもアンジーの決断は勇敢だったとし、「私が彼女に望んでいることは、私と子どもたちと共に、健康で長生きしてほしいということです。それが、私たち家族にとって幸せな日なのです」と英紙「イブニング・スタンダード」にコメントしている。
今回のような治療は女性にとっては大きな決断であることは間違いないが、アンジーの行動は、多くの女性たちが今まで以上に関心を持つきっかけとなったはずだ。(文:Masami Shimura/London)
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