三吉彩花、初主演のプレッシャーに何度も逃げ出したくなった／『旅立ちの島唄』初日

2013.05.19

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沖縄本島から360キロ離れた離島・南大東島を舞台にした映画『旅立ちの島唄〜十五の春〜』の初日舞台挨拶が5月18日にシネスイッチ銀座で行われ、本作で映画初主演をはたした三吉彩花と小林薫、吉田康弘監督が登壇した。

・［動画］『旅立ちの島唄〜十五の春〜』予告編

初日を迎えた感想を聞かれた三吉は「ドキドキと緊張がつまっています。この映画がたくさんの人に届いてほしい気持ちでいっぱいです」と挨拶。小林は「撮影からもう1年経ってるんですよね。だから最初は他人行儀だったのですが、（何度かのプロモーションを経て）今ではすっかり身内の感覚、この映画が本当に成功したらいいなと、親心のように思っています」と語った。

本作の舞台となる南大東島には高校がなく、子どもたちは15歳になると進学のため島を離れる必要に迫られる。三吉演じる主人公も中学3年生になり、2人暮らしの父を置いて本島へ旅立つことに悩むという役どころだが、三吉自身も撮影当時15歳、「この映画を経験して、家族や支えてくれる人たちを今まで以上に大切にしようと思うようになりました」と心境の変化を口にした。

その後、小林が吉田監督に、昨夜、自身でブレンドしたという泡盛をプレゼントする場面も。司会からどんなお酒かと尋ねられると「語ってもいいですか？」と小林がこだわりのオリジナルブレンドについて説明。マンゴーの酵母で作られた泡盛と古酒（クースー）をブレンドした貴重な泡盛であると伝えると、吉田監督に「スタッフ・キャストから愛され慕われる人間力、そして人柄。これからも映画を撮り続けてほしいです」とのメッセージを送った。

一方、三吉は映画への思いを込めて手紙を書いてきたそうで、「すごい緊張する！」と胸に手を当てつつも、心を落ち着けて読み始めた。「出演のお話をいただいたとき、役者としてキャリアも少なく未熟だった私は、不安な気持ちでいっぱいでした。三線、島唄、方言、初主演のプレッシャー。何度逃げ出したくなったかわかりません。でも今思うと、すべてが私を成長させてくれました。吉田監督や小林薫さんはじめ共演者の方々、すべてのスタッフ、そして今日いらして下さったお客様にとても感謝しています」。そう読み上げると、客席からも大きな拍手が起こっていた。