傑作海外ミステリーを日本で映画化した『二流小説家 −シリアリスト−』。その完成披露会見が6月5日にザ・ペニンシュラ東京で行われ、キャストの上川隆也、武田真治、片瀬那奈、高橋惠子、小池里奈と主題歌を担当した泉沙世子、原作者のデイヴィッド・ゴードンが出席した。
連続殺人犯の死刑囚から告白本の執筆を依頼された二流小説家が犯人に翻弄されるなか、新たな殺人事件が起こるという物語で、先の読めない展開と予測不能なラストに驚愕させられる作品。
片瀬は「(上川と武田の)迫真の芝居に飲み込まれて、ミステリーがミステリーを呼んで、さらに自分の頭がミステリーになるほど」と興奮気味。小池も「最初から最後までずっとドキドキ」とスリリングな内容をアピールし、高橋も「ミステリーだけにとどまらない、深い人間ドラマがあります」と深みもあることを訴えていた。
上川にとっては初の主演映画となるが、作品を見た感想を聞かれると「いつも、自分の作品を見るのが少し恥ずかしいのですが、(映画で)大きなスクリーンに映された日には、ものすごい抵抗感で消え入りたかった」と苦笑い。また「撮影後にいろいろ取材を受ける途中で主演したことを実感するようになりました」と、後から主演であることをかみしめた様子だった。
刑務所の面会室で繰り広げられる上川と武田のやりとりに圧倒されるが、役作りについて聞かれた武田は「(上川と)協力しながら“対立”を描いていった方法は間違いなかったと思っている」と答えてから、「撮影中はほとんど上川さんとしか接点がなかったので、今日、控え室で上川さんが他の方としゃべると、僕は誰としゃべっていいのか分からなくなった」と、上川を独り占めできなかった戸惑いを告白。
さらに、「ジェラシーにも近い気持ちもあって、ただの対立じゃなく、深いところで上川さんを求めていたんだと思った」と訴えると、上川は「そんなに求められていたことを、今日、初めて知りました」と応じ、会場を沸かせていた。
『二流小説家 −シリアリスト−』は6月15日より全国公開される。
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