タイの貧困家庭に産まれ、8歳にして家計を支えるために過酷なリングに立つ女児ムエタイ選手を追ったドキュメンタリー映画『リトルファイター 少女たちの光と影』が、8月24日より新宿K’s cinemaを皮切りに、全国順次公開されることがわかった。
本作はタイの国技であり、賭け事の対象にもなっている総合格闘技のムエタイが舞台。タイ国内には家計を支えるために戦う15歳未満の児童ムエタイ選手が3万人はいるそうで、この映画では共に8歳のスタムとペット、2人の選手の姿を追い、彼女たちの日常を通して、現代に巣食う社会問題が映し出されていく。
予告編では、スタムが「お金が足りなくて家が完成しないの。お金がたくさん欲しい。パパとママが喜ぶから」と話し、ペットが「家族を助けたい。パパもママも一生懸命働いてるけど、家は本当に貧乏だから」と戦い続ける理由を話す。そこには辛い表情は垣間見られないが、次のカットで映し出される試合のシーンは8歳の少女たちには過酷なものに違いない。
いつまで娘を働かせるつもりかという質問に、「身体がもつまでリングに立ち続けるさ。娘はそれを望んでいる」と答えるのは父親だ。彼が言うとおり、娘は戦うことを望んでいるのかも知れない。だが、それでも幼い娘を、蹴り合い殴り合うリングの上に立たせ続ける親の姿には、腑に落ちないものを感じてしまう。
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