創作活動も互いの関係も停滞中の映画監督カップル。憧れの巨匠の聖地は彼らの救いになるのか!?
20世紀最大の巨匠イングマール・ベルイマンが魅せられた島
第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され高評を得たミア・ハンセン=ラブ監督の最新作『ベルイマン島にて』が、4月22日より全国順次公開される。今回、イングマール・ベルイマンを敬愛する映画監督カップルが島でひと夏を過ごす様子、そして主人公が書き始めた脚本の劇中劇の場面写真が解禁された。
・ベルイマンを敬愛する映画監督カップルが島でひと夏を過ごす様子を捉えた場面写真はこちら!
フォーレ島はスウェーデン本土の南東海岸に位置するバルト海に浮かぶ島。20世紀最大の巨匠イングマール・ベルイマンが魅せられた神秘的な自然や郷愁を誘う風車、そして彼が公私共に時を過ごした家屋や傑作を生みだしたロケ地などが現存することから、いつしか映画ファンから「ベルイマン島」と呼ばれるようになった島だ。
今回解禁されたのは、映画監督カップルのクリス(ヴィッキー・クリープス)とトニー(ティム・ロス)が、フォーレ島で過ごした北欧での夏時間、そしてクリスが自身の初恋をモチーフに脚本を手がけた劇中劇を切り取った場面写真8枚。
ベルイマンをリスペクトするクリスとトニーにとって、彼が実際に暮らし、傑作を生みだしたこの島は文字通り“聖地”。そこを訪れるだけでなく、実際に撮影に使われた部屋に滞在して仕事できるのは、ファンにとって夢のような体験である。
劇中に登場する部屋は、実際にベルイマン監督作の撮影や監督の仕事部屋として使われたもの。それらは木をふんだんに使ったナチュラルかつ洗練されたインテリアで、ベルイマン・ファンや映画ファンはもちろん、北欧インテリア好きにも見逃せない。陽光に包まれる巨匠の仕事部屋に吸い寄せられるクリスを切り取ったカットは、聖地に足を踏み入れようとしているかのような1枚だ。
そこかしこに巨匠の息吹が宿る島や部屋での旅暮らしの中で、クリスは自身の実らなかった初恋を投影した次回作の脚本執筆に取り掛り、その構想は本篇中でエミリー(ミア・ワシコウスカ)を主人公とした劇中劇として描かれる。劇中劇を切り取ったカットには、北欧の夏のあふれんばかりの清涼感と、自分ではコントロールできないエミリーの恋の情熱や切なさが詰め込まれている。
憧れの人物の存在を全身で感じることのできる島で展開されるクリスの物語、クリスが生み出す劇中劇として紡がれるラブストーリーの行方、そして、クリスの目を通して目撃されるベルイマンの所縁の部屋や品々。ここでしかできない貴重な体験をぜひスクリーンで堪能いただきたい。
『ベルイマン島にて』は4月22日より全国順次公開される。
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