水谷豊と伊藤蘭が30年ぶりに共演し夫婦役を演じたことでも話題を呼んでいる映画『少年H』が、6月26日の23時(現地時間)から第35回モスクワ国際映画祭で上映され、水谷と伊藤、そして降旗康男監督が舞台挨拶を行った。
20日に開幕し29日まで開催される同映画祭。同作は、そのGALA(ガーラ)部門に邦画の実写映画としては初めて選出された作品で、この日は映画祭側から「日本にとって悲劇的な時期に、撮影のなかで勇気と不屈の精神を実証した」ことを称えられ特別作品賞の表彰も受けた。この表彰に対して水谷は「会場の皆様、心より感謝しています。モスクワ国際映画祭よ、永遠に。スパシーバ!」とロシア語で挨拶し、客席を沸かせた。
上映中は笑いが起こる場面もあり、クライマックスでは涙ぐむ観客の姿も。上映後には場内から大きな拍手が沸き起こり、水谷は映画祭に参加できた喜びについて「飛び跳ねたい気分でいっぱいです」とコメント。観客たちの反応についても「笑ったり泣いたりと海外の方にも届いている感じがしました。思わぬところで笑いが起こっていて嬉しかった」と喜び、「まだ興奮が冷めない感じです」とも語った。
一方、伊藤も「予想以上に笑いが起こるところがあって嬉しいなと思いました」と夫と思いを共有していたことを明かし、特別作品賞についても「大変ありがたいので、スタッフと分かち合いたい」と喜んだ。
また降旗監督は「この映画は戦争の話ではありますが、親と子、家族を描いた物語です」と普遍的な作品であることをアピールしていた。
同作は妹尾河童の自伝的ベストセラー小説を映画化したもので、第二次世界大戦下の激動の時代をたくましく生き抜く少年とその家族の絆を描いた感動作。8月10日より全国公開される。
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