『だから私は前を向く 萌々花20歳』 (C)TBSテレビ
『だから私は前を向く 萌々花20歳』 (C)TBSテレビ
『だから私は前を向く 萌々花20歳』 (C)TBSテレビ
『だから私は前を向く 萌々花20歳』 (C)TBSテレビ
『だから私は前を向く 萌々花20歳』 (C)TBSテレビ
『さっちゃん最後のメッセージ 地下鉄サリン被害者家族の25年』 (C)TBSテレビ
『さっちゃん最後のメッセージ 地下鉄サリン被害者家族の25年』 (C)TBSテレビ
『さっちゃん最後のメッセージ 地下鉄サリン被害者家族の25年』 (C)TBSテレビ
『さっちゃん最後のメッセージ 地下鉄サリン被害者家族の25年』 (C)TBSテレビ

『だから私は前を向く 萌々花20歳』、『さっちゃん最後のメッセージ 地下鉄サリン被害者家族の25年』の場面写真と監督コメント

3月18日~24日、ヒューマントラストシネマ渋谷で、「TBSドキュメンタリー映画祭2022」が開催される。

ここでは、全11作品のラインアップの中で、病気や障害に立ち向かい続けている方々や、その家族に焦点を当てた2作品『だから私は前を向く 萌々花20歳』、『さっちゃん最後のメッセージ 地下鉄サリン被害者家族の25年』を紹介する。

『だから私は前を向く 萌々花20歳』 (C)TBSテレビ

『だから私は前を向く 萌々花20歳』
(C)TBSテレビ

一つ目は、「混合型脈管奇形」という、原因も根本的な治療法も分からない難病と闘う萌々花。自らカメラを回し、記録されていたのは赤裸々な闘病生活。20歳になった萌々花の等身大を映し出す作品『だから私は前を向く 萌々花20歳』だ。

そしてもう一作は、『さっちゃん最後のメッセージ 地下鉄サリン被害者家族の25年』。1995年東京都で発生した同時多発テロ、地下鉄サリン事件で重い障害を負いながらも懸命に生き続けた浅川幸子さん。傍らには在宅で介護し、いつも寄り添い続けた⼀雄さん⼀家の存在があった。そんなさっちゃんと家族を記録した作品だ。

「生きる」ということ。それは全世界の人々に共通して与えられた権利。そして、人は誰かの支えがあってこそ生きていけるということ。当たり前だけどとても大切なことを教えてくれる作品だ。

山本一雄監督「これは社会的弱者、マイノリティの方々と接する上でのヒント」

これに伴い、山本一雄監督、西村匡史監督、神保圭作監督からコメントも届いた。

『だから私は前を向く 萌々花20歳』の山本一雄監督は「難病の方や社会的弱者の方に対して、ただ『かわいそう』という目線ではなく、ぜひ前を向いて生きる彼女たちを、一個人として理解して応援してみませんか? 実際、映画に登場する萌々花さんの友だちは、病気とは関係なく“萌々花を萌々花として”接しています。『萌々花の病気には興味ない、萌々花の人間性に興味があるから友だち』と話す友だちのコメントは、病気を抱える方を含めて、社会的弱者、マイノリティの方々と接する上でのヒントです」と語る。

また、『さっちゃん最後のメッセージ 地下鉄サリン被害者家族の25年』西村匡史、神保圭作監督は、「幸子さんは自身が乗った車両にサリンをまいたオウム真理教元幹部の裁判を傍聴するなど、加害者への怒りは峻烈だった。ただその背景には、誰よりも愛する家族に介護の負担を負わせてしまったという申し訳ない思いが大きかったのだと思う。幸子さんは生前、兄の一雄さんと義姉のいずみさんに『苦労をかけてごめんね』と話していたという。25年間、崩れずに支え合って生きてきた“家族の力”」をご覧いただきたい」とコメントした。

『さっちゃん最後のメッセージ 地下鉄サリン被害者家族の25年』 (C)TBSテレビ

『さっちゃん最後のメッセージ 地下鉄サリン被害者家族の25年』
(C)TBSテレビ

・その他の場面写真はコチラ!

 

「TBSドキュメンタリー映画祭2022」上映作品 全11作品

・『ムクウェゲ 「女性にとって世界最悪の場所」で闘う医師』監督:立山芽以子

「女性にとって世界最悪の場所」と呼ばれる、コンゴ民主共和国・東部ブカブ。女性たちはこの地に埋まる鉱物資源の利権のために、武装勢力から性暴力を受け、恐怖に怯えているのだ。そんな被害女性たちを無償で治療しているのが婦人科医、デニ・ムクウェゲ。コンゴの女性たちの平和を願い、自身の命の危険を顧みず、この地の惨状を世界に訴え続けている。私たちが生きる、同じ世界で起きていること。他人事と思ってはいけない現実を追った。

・『人生クライマー~山野井泰史と垂直の世界~』監督:武石浩明

「誰も成し遂げていないクライミングを成功させて、生きて還る」世界の巨壁に単独で挑み続けてきたクライマー・山野井泰史。彼は2021年、登山界最高の栄誉、ピオレドール生涯功労賞を受賞した。しかし、山野井の挑戦は終わらない。伊豆半島にある未踏の岩壁に新たなルートを引こうとしていた。そして再びヒマラヤにも……。“垂直の世界”に魅せられた男の激しい生き様とは? 山野井の生涯のパートナーである妻・妙子への取材も通して問いかける。

・『ももいろクローバーZ ~アイドルの向こう側~』監督:酒井祐輔

女性アイドルの最前線を走り続けている「ももいろクローバーZ」。そんな彼女たちも最年少が25歳、最年長は28歳を迎え、30代が目前に……。男性は何歳になってもアイドルを続けられるが女性は……? これまでもアイドルの常識を覆し続け、日本の芸能界で前人未到の境地を切り拓こうとしている「ももクロ」はどこに向かい、私たちに何をみせてくれようとしているのか? メンバーや関係者たちへのインタビューを通じて、その可能性と未来をみつめる。

・『だから私は前を向く 萌々花20歳』監督:山本一雄

病気を知ってもらう一番の方法は、自分の言葉で伝えること。「混合型脈管奇形」という、原因も根本的な治療法も分からない難病と闘う萌々花は自らカメラを回した。記録されていたのは、毎日服用する大量の薬、お腹の血管の塊を取り除いた手術の痕、痛みで眠れない様子……赤裸々な闘病生活。そして、彼女の本音。病気のこと、友達のこと、母のこと、彼女が自立を目指すこれからのこと……。20歳になった萌々花は“私らしく”前を向いて生きていく。

・『石破茂・嫌われた正論 10人の証言』監督:中島哲平

永遠の総理候補・石破茂。国民からの人気が高く、“次期総理・総裁”と期待の声も上がるが、総裁選では4戦全敗。自民党内では安倍・麻生という2人の総理経験者と対立し、本流に乗ることはない。「石破は終わった……」そうした声も囁かれるが、石破は語る「政治家が保身に走ったら国は誤る」と。時に正論が嫌われ、党内でハグレ者ともなっている石破茂とはどんな人物なのか、そして、なぜ“永遠の総理候補”のままなのか、10人の証言から真相に迫る。

・『完黙 中村喜四郎~逮捕と選挙』監督:武田一顯、松原由昌

昨年の衆院選、「無敗の男」と呼ばれた男が初めて敗れた。中村喜四郎。初出馬から40年以上、あっせん収賄罪で逮捕、起訴中の選挙でも当選。ムショ帰りの身でも勝ち続けた「選挙の鬼」である。その男がなぜ負けたのか……? そして、もう一つの敗北、総理候補を奈落の底に突き落とした“あの事件”とは。逮捕後140日間にも及ぶ拘留中、“完全黙秘”を貫き通した真意とは……? 数々の逆境を乗り越えてきた不屈の政治家・中村喜四郎の生き様に迫る。

・『戦争の狂気 中東特派員が見たガザ紛争の現実』監督:須賀川拓

それはまるでカミソリのように鋭く、その大きさからは想像できないほどズシリと重かった。イスラエルがガザに投下した爆弾の破片は、いとも簡単に体を切り裂く。「精密誘導弾だから、人道的に配慮している」とイスラエルは主張する。対するイスラム組織ハマスは4000発ものロケット弾を無差別に放った上で「イスラエルが境界の封鎖を解けば軍事施設を狙う精密兵器を作る」と開き直った。現場を歩き、集めた証言から浮かび上がる戦争の残酷な現実に迫る。

・『日の丸 ~それは今なのかもしれない~』 監督:佐井 大紀

TBSドキュメンタリー史上、最大の問題作と呼ばれた作品がある。1967年2月放送、街頭インタビューのみで構成された番組『日の丸』。「日の丸の赤は何を意味していますか?」「あなたに外国人の友だちはいますか?」「もし戦争になったらその人と戦えますか?」放送当時に閣議で問題視され、長年タブーとされてきた本作が現代に甦る。2022年と1967年、2つの時代の『日の丸』インタビューの対比を中心に、「日本」の姿を浮かび上がらせていく。

・『池袋母子死亡事故 「約束」から3年』監督:守田哲

「安全な車を開発して欲しい」と記者に語った飯塚幸三受刑者。禁錮5年の判決を受け、今は地方の高齢者向けの刑務所で服役している。松永拓也さんは一人ぼっちの部屋で、亡くなった真菜さんと莉子ちゃんの遺品整理を始めた。「罪と向き合って欲しい」という思いは、衰えゆく90歳の高齢ドライバーに届くのか。“上級国民”への誹謗中傷、遺族の再発防止への願い、すれ違い続ける両者。社会に衝撃を与えた暴走事故を、3年にわたり追い続けた記録。

・『ライブで歓声が聞こえる日 コロナ禍に抗う音楽業界』監督:川西全

5人組メタルバンド「HAGANE」。彼女たちの“晴れ舞台”初ワンマンライブは新型コロナの感染拡大で無観客に。それから今日まで観客はライブで声を出すことが禁じられている。水際措置で開催困難となった海外アーティストの来日公演。洋楽プロモーターは2年以上“本業”ができず、先も見通せないままだ。観客の“声出し”はいつ解禁されるのか。海外アーティストが日本でライブをする日はいつ来るのか。コロナ禍に生きる音楽関係者の苦悩を描く。

・『さっちゃん最後のメッセージ 地下鉄サリン被害者家族の25年』監督:西村匡史、神保圭作

「家族みんなで支えていたことが、さっちゃんにとって本当に幸せだったのだろうか。辛い辛いで生きていたのではないだろうか」。2021年3月、浅川幸子さんの一周忌で、兄の一雄さんは涙を拭った。地下鉄サリン事件で重い障害を負いながらも、懸命に生きてきた幸子さん。傍らには在宅で介護し、いつも寄り添い続けた一雄さん一家の存在があった。突然、襲いかかった苦難に被害者家族はどう向き合ったのか。さっちゃんと家族の25年の記録。

「TBSドキュメンタリー映画祭2022」は、3月18日~24日、ヒューマントラストシネマ渋谷で開催される。