妹尾河童の自伝的ベストセラー小説を映画化した『少年H』の公開を前に、全国キャンペーン中の水谷豊と伊藤蘭が、7月26日に広島キャンペーンを行い、平和都市として世界へ“平和”のメッセージを発信する広島市の松井一實(まつい・かずみ)市長を表敬訪問した。
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同作は、昭和初期の戦争という激動の時代を背景に、勇気、信念、愛情をもって生き抜いた「名もなき家族」の物語。時流に飲み込まれず真実を見つめ続けた主人公・妹尾盛夫を水谷が演じ、どんな苦境でも夫を信じ、子どもを慈しむその妻・妹尾敏子を、水谷の実際の妻でもある伊藤が演じている。
映画をすでに見たという松井市長は「水谷さん演じる父親が“H”に諭す言葉の中で、いろんな因果関係を経て、何かが起きたときに直接被害を起こした人をすぐに責めるのではなく、その次のステップを考えることが大事だということを伝えていましたが、その父親像や考えは平和都市・広島に相応しいなと思い、涙が出ました」と感想を述べ、さらに「自分が苦しいとき、人は小さい範囲、自分の足元しか見ることができない。しかし、そういうときこそ不安定な時が終わる時を見据えてバランスをとって生きることが大事だということを考えさせてくれる素晴らしい映画でした。押し付けられるのではなく、じわっと何かが伝わる映画だと思います」と話した。
また、曽祖父が15代広島市長・伊藤貞次である伊藤は「今日初めて、まじまじと曽祖父の写真を市長室で見ました。兄にそっくりでした」と明かし、キャンディーズ時代に広島にある遊園地のCMにも出演していることや、水谷演じる主人公・妹尾盛夫は広島出身ということも含め、「何かと広島に縁がありますね」と語っていた。
『少年H』は8月10日より全国東宝系にて公開となる。
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